中国人ベストセラー作家、米紙への寄稿で「愛国主義は中国政府に乗っ取られた」―独メディア

Record China    2013年12月24日(火) 6時50分

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8日、独国際放送ドイチェ・ヴェレ(中国語電子版)は、中国のベストセラー作家・余華氏が先ごろ米ニューヨーク・タイムズに寄稿したコラム「乗っ取られた愛国主義」を紹介した。写真は12年9月、深センで起きた反日デモ。

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2013年12月8日、独国際放送ドイチェ・ヴェレ(中国語電子版)は、中国のベストセラー作家・余華(ユー・ホア)氏が先ごろ米ニューヨーク・タイムズに寄稿したコラム「乗っ取られた愛国主義」を紹介した。

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記事によると、中国政府が先月、尖閣諸島を含む東シナ海上空に防空識別圏を設定し、日米両国との緊張を招いたことについて、余氏はコラムで「識別圏設定の意義は日本に警告を発することではなく、自国民に対し愛国主義の姿勢を示すことだ」分析。その理由として「尖閣諸島問題における政府の弱腰を世論が批判してきたため、国民の愛国主義的感情に呼応する必要があった」と指摘した。

余氏はまた、中国共産党が64年間にわたり行ってきた愛国主義教育は、祖国への熱愛と、党や政府への熱愛を一体化させることに成功したとも指摘した上で、「国家と執政者の区別が消えた後に、愛国主義が乗っ取られ、狭隘(きょうあい)な民族主義に操られるようになった」と述べた。

「心配なのは、一般民衆だけでなく、一部の知識層までもが国家と政府の概念を混同していることだ」と余氏は懸念を示した上で、ある知人の学者が「自分が両親とけんかすることは構わないが、他人が自分の両親を批判することを決して許さないように、国内では国を批判しても許されるが、国を出たら国を守るべきだ」と指摘したことを受け、「われわれが批判するのは政府であって、国家ではない」と述べたという。(翻訳・編集/NY)

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