<日中関係>排他的なナショナリズムを乗り越えろ!=感情煽る報道の抑制を―研究者156人がアピール

Record China    2013年10月22日(火) 19時18分

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22日、日本と中国の対立に強い懸念を抱く研究者156人が「新しい日中関係を考える研究者の会」(代表幹事=毛里和子・早大名誉教授)を設立、「排他的なナショナリズムを越えて」と題するアピールを日本記者クラブで発表した。

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2013年10月22日、日本と中国の対立に強い懸念を抱く研究者156人が「新しい日中関係を考える研究者の会」(代表幹事=毛里和子・早大名誉教授)を設立、「排他的なナショナリズムを越えて」と題するアピールを日本記者クラブで発表した。同アピールは「双方は軍拡競争に陥ることなく、主権・領土の相互尊重や武力行使の回避を取り決めた日中平和友好条約の精神に立ち戻るべきだ」と強調。(1)紛争の平和的方法による解決、武力不行使、国際ルール準拠、(2)政治や外交上の一つの問題を2国間の経済・文化・市民レベルの領域に広げないこと、(3)極端で排他的なナショナリズムを乗り越える―よう強く求めている。

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毛利代表幹事と幹事の菱田雅晴・法政大教授、高原明生・東京大学教授は発表会見に出席、「我々は悪化する日中関係に対する強い懸念を抱き、もう黙っていられないとの考えから、会をスタートさせた」と語った。その上で、課題として(1)排他的なナショナリズムを乗り越え、信頼構築と東アジアにおける国民間の和解の道を探ること、(2)国際的な知的ネットワークにより、東アジア地域の緊張緩和に貢献すること、(3)日中関係研究の新たなパラダイムを追求すること―などを列挙した。

毛利代表幹事は「排他的なナショナリズムを乗り越えるためカギを握っているのは日中の広範な世論。日本と中国のメディアの協力が不可欠であり、ナショナリズムを暴走させないようにしてほしい」と述べ、国民の感情を煽るような報道を抑制する配慮も必要との考えを示した。

同会は特定の政治勢力、企業・大学組織などから中立的な立場のボランティア団体として発足。メンバーもさらに募り、在日中国人研究者などにも広げる方針。来年3月8日に公開国際シンポジウム「現代日中関係の源流―再検証・1970年代」(東大駒場キャンパス)を開催するほか、連続市民セミナーなども計画している。(取材・編集/HY)

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