不動産業界の大物が苦言「若者はすぐに稼ぐことしか考えてない」―中国

Record China    2013年9月29日(日) 20時33分

拡大

25日、不動産開発大手企業の会長で、業界のオピニオンリーダーとして注目されている任志強氏は2年の歳月をかけて書き上げた自伝「野心優雅―任志強回顧録」の出版記念パーティーを北京市で開催した。

2013年9月25日、不動産開発大手企業の会長で、業界のオピニオンリーダーとして注目されている任志強(レン・ジーチアン)氏は2年の歳月をかけて書き上げた自伝「野心優雅―任志強回顧録」の出版記念パーティーを北京市で開催した。同日、大手不動産グループ会長の潘石屹(パン・シーイー)氏や不動産販売会社の販売責任者の劉春(リウ・チュン)氏、IT企業総裁の王利芬(ワン・リーフェン)氏、著名評論家の張頤武(ジャン・イーウー)氏など、数多くの実業家や文化・文芸界の関係者が出席した。同自伝は、任志強氏のビッグマウスぶりが十二分に発揮されているのと同時に、兎の皮を販売する小売業者から不動産業界の大物になるまでの自らの経歴を愛情や家族愛、友情などを絡ませながら描いている。同書は今月中に全国で販売される予定だ。重慶晩報が伝えた。

■回顧録を執筆したのは、自身への批判に対して弁明したかったから

2011年に任志強氏が微博(ウェイボー・ミニブログ)に、「回顧録を書くつもり」と投稿した際、多くの人々はエイプリルフールの冗談かと思っていた。それから2年の歳月を経て、約60万字の回顧録が本当に出版されることになった。任志強氏は、「2011年8月から今年の上半期まで、いつでも紙とペンを肌身離さず持ち、時間があるときはいつでも本の原稿を執筆していた」と語る。また、回顧録を執筆した理由については、「回顧録を通して、社会で取りざたされているさまざまな批判について説明したかった」と率直に述べた。

■夫として給料のすべては妻に渡す

任志強氏は本に収録されているインタビューで、夫や父親としての一面も吐露している。任志強氏はこれまで2度の結婚を経験している。1度目の結婚は父母が決めたもので、結婚して間もなく離婚。2度目の結婚では、今でも幸せな家庭を築いている。任志強氏は、「銀行カードを持ったその日から給料はすべて妻に渡している」として、「いくらあるのか?いくら使ったのか?これまで妻に聞いたことはない。これによって妻に信頼という空間を与えることができる。実際、一度に数十万元(約数百万円)渡しても、妻はもったいなくて使おうとしない」と語る。任志強氏は今でも重要な日には妻に花を贈っているという。また、娘については、「父親の心の中では娘は永遠に大切な存在」と綴っている。ある時、台湾の人気歌手、ジェイ・チョウ(周傑倫)のコンサートチケットを買いそびれた娘のために、任志強氏が友達に頼んでチケットを手に入れようとしたことがある。しかし、この件は微博で大きな議論を引き起こした。

■任志強氏の若者へのアドバイス「すぐに大金を稼ごうと思わないこと」

現在の若者の起業熱について話が及ぶと、任志強氏は、現在の起業のチャンスは以前より多く、法律も以前より整っているにもかかわらず、若者は容易に失敗すると指摘し、「なぜなら若者はあまりにも早急に成功したいと考えているからだ」と語った。さらに、「例えば住宅地への野菜配送は前途有望なビジネスで、若者が起業するのにも向いている。しかし、北京市ではほとんどの人がやっていない。我々が若い頃はアイスキャンデーや油条(小麦粉を練ってあげた揚げパン)などを販売して少しづつお金を稼いだ。しかし、今の若者はそうではなく、生活の基礎があまりにも裕福で、食べるものに困ったことがないので、投資やITなどすぐに儲けられる事業で起業しようとする」と語った。(提供/人民網日本語版・翻訳/MZ・編集/武藤)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携