東京五輪の“旭日旗”問題、「日本は言い逃れ」と中国メディア

Record China    2019年9月28日(土) 8時0分

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中国共産主義青年団の機関紙・中国青年報は27日、東京五輪・パラリンピックでの旭日旗の持ち込み問題が物議を醸していることについて、「日本側は言い逃れをしている」とする記事を掲載した。写真は旭日旗。

中国共産主義青年団の機関紙・中国青年報は27日、東京五輪・パラリンピックでの旭日旗の持ち込み問題が物議を醸していることについて、「日本側は言い逃れをしている」とする記事を掲載した。

記事は、「日本が旭日旗の会場への持ち込みを許可する理由として挙げたのは、『旭日旗は日本国内で広く使用されており、旭日旗自体は政治的な宣伝の道具ではないこと』だが、これに第2次世界大戦期に日本の侵略を受けた隣国各界の抗議が飛んだ」とし、会場での旭日旗使用や、パラリンピックのメダルのデザインが旭日旗に似ていることについて、韓国などから強い不満の声が上がっていると指摘した。

韓国外交部のキム・インチョル報道官は今月3日、「旭日旗はかつての軍国主義、帝国主義の象徴。日本は謙虚な態度で歴史を正視する必要がある」などとコメント。韓国文化体育観光部も11日、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長に送付した書簡で、「韓国や中国、東南アジアなど、侵略の被害を受けた国及び人々に痛みと屈辱の歴史を連想させる」「FIFA(国際サッカー連盟)は使用を禁止している」などと訴え、積極的な対応を求めた。韓国誠信女子大学の徐敬徳(ソ・ギョンドク)教授は18日、世界31の主要メディアにメールを送付。旭日旗持ち込み許可は五輪憲章に違反するとして、使用阻止を呼び掛けた。

北朝鮮メディアも「(旭日旗の使用は)かつて日本帝国主義の侵略を受けたアジア人民に対する冒とくであり、平和と友好を追求する五輪精神を愚弄するものだ」などとし、相次いで日本を批判する論を展開したほか、中国民間対日賠償請求連合会も23日に童増(トン・ゾン)会長の名義でIOCに書簡を送り、「各国の平和と友好を示すことを旨とする五輪において旭日旗の展示を許可することは、五輪を利用して日本がかつて犯したこの上ない罪を薄めようとするものであり、五輪の平和精神を汚すものだ。正常な開催に極めて大きな影響を及ぼす」などと抗議した。

日本の外務省の大鷹正人報道官は18日の会見で「旭日旗は軍国主義の象徴」との指摘に「決してそんなことはない」と強調し、「大漁旗や出産、節句のお祝いなど国内外で現在も広く使用され、長い歴史を誇るもの」とコメントしたが、中国青年報の記事は「日本は一貫して言い逃れをしている」とこれを批判した。

記事はその理由について、「日本において“軍旗文化”は社会生活の多方面に浸透している」とし、「野球やサッカーのスタジアムで軍旗を振って応援する様子は頻繁に見られる。CDのデザインや、子ども用のゲーム機にも頻繁に軍旗が登場する。日本の主流メディアである朝日新聞社の社旗も、なんと旭日旗のデザインを採用している」と指摘。さらに、「日本の右翼団体が公共の場所で使う道具でもある。9月15日には右翼団体が東京で旭日旗を掲げてデモを行い、『日韓断交』などのスローガンを叫んだ」と続けた。

そして、ドイツではナチスのハーケンクロイツを使用した場合、法的に罰せられることを挙げ「日本と鮮明な対比をなす」と評価。「日本がこれほど旭日旗を愛する根底には、彼らが戦後、軍国主義勢力を徹底的に清算していないことがある。日本の一部の政治家や右翼勢力は侵略戦争を美化しようとまで企んでいる。東京五輪大会組織委員会が旭日旗の持ち込みを許可したことが国際社会の深刻な不満を招いたのも、自然なことだ」と論じた。(翻訳・編集/北田

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