中国経済の減速傾向、「失速ではない」=シャドーバンキングも大問題にはならず―アジア開銀総裁

Record China    2013年7月18日(木) 6時7分

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17日、中尾武彦アジア開発銀行総裁は日本記者クラブで記者会見し、中国の最近の景気減速傾向について「中国経済の失速を示すものではない」との見解を表明。その上で、「周辺諸国の中にはその影響を受けるところがあるので、よく見ていかないといけない」と語った。

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2013年7月17日、中尾武彦アジア開発銀行総裁は日本記者クラブで記者会見し、中国の最近の景気減速傾向について「中国経済の失速を示すものではない」との見解を表明。その上で、「周辺諸国の中にはその影響を受けるところがあるので、よく見ていかないといけない」と語った。

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アジア開発銀行が16日に、中国の実質GDP成長率見通しを、2013年7.7%、14年7.5%とそれぞれ下方修正したことについて、中尾総裁は「最近の輸出入の減速や金融引き締めを反映したもの」と説明。その上で「成長率見通しは下げたが極端に下げてない。中国景気の失速を示すものではない。ただ周辺諸国の中にはその影響を受けるところがあるので、よく見ていかないといけない」と言明した。

影の銀行(シャドーバンキング)と呼ばれる銀行融資以外の金融取引に対する警戒感が広がっていることについて、「中国政府は短期的には、ノンバンクのバブル的状況を抑えようと、中国人民銀行(中央銀行)が信用の量を少し締めた結果、短期金利が上昇した。短期的にこれで大きな問題になるとは思っていない」と指摘した。

ただ、中国経済は「投資分野に偏っており、国内消費をより増やす経済構造への移行が必要」と強調。その上で「中国政策当局者には成長は大事だが、消費を喚起し、不動産や民間の設備投資に偏らないバランスのとれた成長を実現しようとの意識がある」と言明した。

中国では不動産などへの過剰投資の結果不良債権が警戒的なレベルに拡大しているとの懸念に対し、「中国の高官と話している限りでは都市化を進めるうえでの想定の範囲内ということだった。都市化がどのように影響するか見ていかなければならない」と語った。

中尾総裁は、中国の財務部や人民銀行首脳とはG20(20カ国財務相・中央銀行総裁会議)などで会談し協議していることを明かす一方、8月中旬に北京で開催される北京・東京フォーラムに出席し、中国金融財政当局側と会談する予定であることを明らかにした。(取材・編集/HY)

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