<中国旅游>先人の生活の知恵が詰まった伝統住宅―北京・四合院

Record China    2013年2月23日(土) 14時34分

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20日、中国北部の伝統的な住宅様式と言えば、北京の四合院が代表として挙げられる。四合院の多くが入り組んだ細い路地に面しており、昔ながらの風景をしのばせる。今回は、古きよき北京の伝統住宅「四合院」をご紹介する。

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2013年2月20日、中国北部の伝統的な住宅様式と言えば、北京の四合院(しごういん)が代表として挙げられる。元代(1271〜1368年)に建てられはじめたが、現存する四合院の大多数は清代(1644〜1911年)から1930年代にかけて造られたもの。その多くが、入り組んだ細い路地・胡同(フートン)に面しており、昔ながらの風景をしのばせる。

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四合院の「四」の字は、東西南北の四面を表している。「合」は取り囲むという意味で、四合院は敷地の四面に家屋を配した、あるいは四面が壁に囲まれた家屋のこと。外に通じているのはひとつの門だけで、一般に敷地外から見通せる窓はない。四合院の住民はあまり隣人と往来がなく、中央の箱庭を囲んだそれぞれの家屋で一家族が過ごし、外界とのもめごともない。四合院は歴史の奔流、そして揺れ動く社会のなかで北京の人々が生み出した、閑静で心落ちつく棲み家なのだ。

四合院に入ると、まずきれいな「影壁(えいへき)」が目に入る。それは目隠しと魔除けの役割があるという。「影壁」の脇から庭の中に入ったところにあるのが、中心の「内院」である。それは、北房・東房・西房からなっており、その中心には中庭がある。煉瓦と木材で建てられた家屋の梁や窓などには、装飾として彩色画が描かれており、色とりどりで華やか。通常、中国の伝統的な家庭観によって、一家の主人が北、子女が西、孫たちが東の部屋に住む。各棟がそれぞれ独立しているが、互いの行き来も便利になっている。四合院に住むことで、風雨と日差しから身を守り、中庭に木や花を植えたり、金魚鉢を置いたり、ブドウ棚を作ったりする“中国式ガーデニング”は、四季折々のさまざまな風物を楽しむことができる。

時代は進んで、今日の北京は大きく変貌し、伝統的な四合院はますます少なくなった。市政府は昔ながらの北京の風情と伝統的生活のムードを残そうと、一部の四合院を文化財として保護している。北京観光をする時、独特の情緒に富んだこれらの四合院は見逃せない。有名なのは、魯迅故居、梅蘭芳故居、老舎故居。いずれも中国の文豪と京劇の名役者が住んだ邸宅で、いずれも特色がある四合院である。

また、近年の北京ではこの四合院をリノベーションしたホテルがますます注目されてきた。歴史の残る古民家を改装し、現代的なホテルい負けない設備やサービスも整える。古き良き北京の生活を体験してみたがる観光客には、お勧めである。

※本記事は楽旅中国(らくたびチャイナ)の特別提供。楽旅中国は、中国青年旅行社(CYTS)傘下で展開する中国旅行専門の日本語オンラインサービスです。

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