急増する「マクドナルド難民」、日本の雇用制度の破たん顕著に―華字紙

Record China    2013年1月29日(火) 13時50分

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28日、深夜営業のファストフード店で夜を過ごす「マクドナルド難民」が急増。非正規社員が次々と派遣切りに遭い、苦しい生活を余儀なくされている。資料写真。

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2013年1月28日、日本華字紙・日本新華僑報は増え続ける「マクドナルド難民」について取り上げた。

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深夜になると24時間営業のマクドナルドには30代から40代の男性が続々と入店する。コーヒー1杯で夜を過ごす「マクドナルド難民」たちだ。その多くが非正規社員で、不景気による会社の業績悪化から派遣切りにあった人々だ。かつてはネットカフェが彼らの住み家だった。しかし、1時間100円の利用料金が払えない。マクドナルドなら100円のコーヒー1杯で何時間もいられる。

非正規社員が増えている理由は日本の長期にわたる景気低迷だ。総務省統計局のデータでは、1990年以降、非正規社員の数は右肩上がりで伸び続け、2011年には全国の社員4918万人のうち、正規社員が3185万人で前年より25万人減少。非正規社員は1733万人で前年より48万人増えている。20歳のグループで見てみると、正規社員の年収が約384万円なのに対し、非正規社員の年収は約262万円。80歳まで働いたとすれば、両者の差は巨大なものになる。

問題はこれらの差が社員の能力ではなく立場によることだ。終身雇用制や年功序列が無くなった今、企業は正社員の雇用を控え、賃金の安い非正規社員を増やしている。非正規社員の給料が30歳以降に増えることはない。また、派遣社員の雇用条件は基本的に40歳以下となっている。つまり40歳を過ぎての職探しは事実上不可能なのだ。彼らが生きていくためには、日雇いをしてわずかな金を稼ぎ、深夜のマクドナルドに身を寄せるしかない。

非正規社員の増加は企業にとっては経費節減で良いことなのかもしれないが、同時に大きな社会問題を作り出している。労働力の欠乏はそのうち深刻な状況に陥るとみられる。その時、日本企業はどこから労働力を得ようとするのか?(翻訳・編集/本郷)

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