<尖閣問題>小国の心をもって大国は量りがたし=「日本は常に中国の言葉の裏を読もうとする」―台湾大教授

Record China    2013年1月16日(水) 13時36分

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15日、台湾大学政治学系の石之瑜教授は、日本は小国的心理によって他国の政策を判断していると指摘している。写真は尖閣諸島を模して作られた「盆栽」。

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2013年1月15日、島国でありながら世界第3位のGDPを誇る日本は、経済的には大国といって差し支えないだろう。だが、台湾大学政治学系の石之瑜(シー・ジーユー)教授は、日本は政治に関しては小国的心理によって他国の政策を判断していると指摘する。香港・中評社の報道を環球網が伝えた。

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日本で小国心理が形成された原因として、封建文化の伝統を受け継いだことで尊卑の序列に極めて敏感であること、近代以降に置かれている国際的地位がある。中国の台頭という時代の流れに直面し、普通の国となることを目指しつつも、米国依存の脱却という願望が果たせずにいる。大国日本の政治家の持つ小国心理が、中国に対する判断に影響を及ぼしている。

封建文化の慎み深さに加え、小国的心理によって日本の対中政策が育まれ、容易には自己の感情と思考を吐露することができなくなっている。大きな波紋を呼んだ釣魚島尖閣諸島)国有化政策について、日本政府は島が石原慎太郎の手に落ちることを防ぐためだったとしている。このように、言葉の上で国有化の目的を中日関係を維持するための道具へと変えてしまうところに、日本独特の戦略が見て取れる。

中国の指導者は一般的に自分たちが大国を代表していると考えている。大国には大国なりの振る舞いというものがある。中国は米国のような大をもって小を凌ぐ文化ではなく、名分と秩序を重んじる文化である。そのため、中国は独立自主、帝国主義と植民地主義を脱した堂々たる大国としてのイメージを確立しようとしている。近代において日本から侵略を受けた歴史を転換し、新たな中日関係を確立するには、帝国主義に徹底的に反対する新たな歴史のスタート地点に立たなければならない。

日本が習慣的に自己中心的思考に陥れば、中国の文化も日本と同様であると思い込み、疑いの目で意図を読み取ろうとする。中国が公式に何を言おうとも、ごまかしや目眩ましがあると勘ぐるのだ。実際のところ、大国の関心は東アジアの秩序、つまり大国と東アジアの隣国との関係に向いている。一方で小国の関心は、大国が盛んに主権、歴史、領土を語る、その言葉の裏にどんな何か陰謀があるのかに向いている。そのため、必然的に中国の真意を探ろうとする分析が生まれてくる。

小国にとどまる日本式外交の視野には、語られた言葉のうちに目的は存在せず、目的は決して語られることはないものとして映っているのである。(翻訳・編集/岡本悠馬)

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