旧暦9月9日を「敬老の日」に、従業員が家族に会いに行く権利を保障―中国

Record China    2013年1月8日(火) 7時30分

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7日、中国では実家に帰って親の顔を見るのは「1年に1回だけ」という人が3割を占めている。写真は海南省の高齢者。

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2013年1月7日、春節(旧正月、今年は2月10日)が近づくと、郷里を離れて働く人々の多くが、実家で年越しをするために故郷に戻る。しかし中国の流行歌「常回家看看」のとおりに、頻繁に実家に帰れる人はごく少ない。中国国営中央テレビ(CCTV)の調査によると、実家に帰って親の顔を見るのは「1年に1回だけ」という人が3割を占めた。生命時報が伝えた。

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2012年12月28日に開催された第11期全国人民代表大会常務委員会第30回会議で、改正版「中華人民共和国老人権益保障法」が審議・可決された。改正版では、家族の構成員は高齢者の精神的なニーズに関心を持ち、決してこれを軽視してはならず、高齢者を粗末に扱ってはいけないと定められている。高齢者と別々に暮らしている扶養者は、頻繁に高齢者に会いに行く、もしくは電話などで連絡を取って様子をうかがわなければならない。また、新「老人権益保障法」では、毎年旧暦9月9日を「老人節(敬老の日)」と定め、雇用者は従業員が家族に会いに行くために休暇を取る権利を保障しなければならないとしている。これにより、「常回家看看」が正式に法律に組み込まれたことになり、法律を通して社会の主流となる価値観を導くという政府の意図が同規定に反映されている。

中国社会科学院老年科学研究会会長の熊必俊(シオン・ビージュン)教授は、「中国は現在、高齢化が急速に進んでおり、高齢者人口が総人口の13.7%を占めるまでに至った。以前は両親の顔を見に実家に帰ることはごく自然で当たり前のことだった。しかし、年老いた両親と子供が遠く離れて暮らすなど、さまざまな面で状況が変化した今では、親子が会える機会がめっきり減り、親子関係がかなり冷めてきた。『常回家看看』の法律化が中国伝統の親孝行文化が復活するきっかけとなる」とコメントした。

また、熊教授は「政府が『養老尽孝(年老いた親を敬い孝行を尽くす)』という伝統的美徳を提唱するなら、毎年旧暦9月9日を『敬老の日』と定めるだけではなく、この日を法定休日とし、国民が家に帰って親孝行をする機会を作るべきだ」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・翻訳/KM・編集/TF)

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