ネット検閲のいたちごっこで疑惑に上塗り?=当局指示による報道改ざん問題で―中国版ツイッター

Record China    2013年1月7日(月) 14時4分

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3日付で発行された中国の週刊紙が、中国の報道体制を揺るがしかねない大問題となっている。同日号に掲載予定だった原稿が、省当局の検閲によって大幅に書き換えられたとの情報が暴露されたからだ。写真は南方週末本社前に集まる市民ら。

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2013年1月3日付で発行された中国の週刊紙・南方週末の新年特別号が、中国の報道体制を揺るがしかねない大問題となっている。同日号に掲載予定だった原稿が、省当局の検閲によって大幅に書き換えられたとの情報が暴露されたからだ。同紙は6日、“中国版ツイッター”と呼ばれるミニブログの公式アカウントを通じてこれを否定したが、これに対して国内のジャーナリストたちが一斉反発。抗議活動に発展するのも時間の問題と思われる。

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7日現在、南方週末の本社前には抗議を訴える多くの人々が集まってきており、その数はますます増えていくものと予想される。すでに私服警官も配備されており、緊張が高まる一方だ。

南方週末がもともと新年号で掲載予定だった記事は、憲政や自由、民主を訴える内容だったが、広東省共産党委員会宣伝部がこの書き換えを指示し、内容は大幅に変更された。こうした情報に対し、“中国で最も信用の高い、発行部数最大の週刊誌”をうたう南方週末が行った措置は、公式ミニブログでの釈明。6日付で「1月3日付の新年特集号に掲載された新年の特別寄稿は、本誌編集部とその責任者によるもので、インターネット上で流布する噂(=共産党委の関与)と事実は異なる」と説明し、時間的制約と多忙の中で不適切な表現があったとを詫びた。しかし、同紙の編集委員らは連名で共同声明を発表し、この内容を「虚偽である」と糾弾。インターネット上では急速にこの騒動に関する情報が拡散している。

どちらの主張が事実であるのか?7日現在、“中国版ツイッター”と呼ばれるミニブログサービスでは「南方週末」というキーワードに検索制限がかかっており、「関連法と法規および政策により、検索結果は表示されません」との画面が表示される。

なお、南方週末の公式アカウントは閲覧可能であるものの、ここに寄せられるコメントはすさまじい勢いで削除措置がとられている。6日付で投稿された前出の“釈明”声明に対しては、7日正午の段階で一般ユーザーから202件のコメントが寄せられていると表示されているが、実際に閲覧できるのは上位30件ほどとなっている。

それでも、「うそつき過ぎでしょ」「コメントが削除されてる?」「大量削除だね」「すごいスピードだ」「削除担当者にはいくらの報酬が支払われているの?」などのコメントが、まさにいたちごっこで追加投稿され続けている。あるネットユーザーは、「6日午後11時半時点で、1万件以上寄せられていたはずのコメントは9000件に、そして4000件から3000件に減っていた。そして、僕自身のアカウントも、投稿禁止の措置がとられていることに気づいた。それでも、多くのユーザーが新規アカウントを開設して抗議の投稿を続けている。そして今この瞬間にも、この投稿は削除されるだろう」と実情を明かしている。

こうした投稿削除措置に対し、ミニブログの運営側は「迷惑行為防止のために、当サービスのスパム投稿自動削除システムは、営利目的ユーザーによる投稿をフィルタリングしています」と説明しているが、こうした削除措置や苦しい説明こそが、かえって報道検閲の事実を鮮明にしてはいないか?(翻訳・編集/愛玉)

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