穏やかな気質で知られる日本人社会、「悪口まつり」でストレス発散?!―中国メディア

Record China    2012年12月21日(金) 11時53分

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21日、日本語には系統だった「敬語」や「ていねい語」があるため、「浄化された優雅な言語」と考えている人も少なくない。写真は2011年8月、天津市で開かれた日本語教育関連イベントで特設された茶室。

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2012年12月21日、日本語には系統だった「敬語」や「ていねい語」があるため、「浄化された優雅な言語」と考えている人も少なくない。また、日本語は他人を罵る単語が少なく、日本人は罵るにしても普通「穏やかに」罵る。日本語には他人を侮辱するための単語が20〜30個しかなく、「メンツ」を理由に使用されることがほとんどないため、時間の経過と共に「死語」になっていくとする研究もある。一方、西洋のある学者は、「実際には、日本語の中には、日本の文化環境の中で、外国人の想像をはるかに超えた『殺傷能力』を持つ単語もある」と指摘する。現実の生活の中で、日本人は穏やかで上品であることで知られるが、特定の場面、例えば、悪口を言い合う「悪態まつり」などでは、日頃のストレスを思いっきり発散する。環球時報が伝えた。

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■世界「公認」の悪口「バカ」

世界で最もよく知られる日本の悪口の1つは「バカ」だろう。「頭が弱い」や「間抜け」、「ろくでなし」と言う意味で使われる。関西では「バカ」の代わりに、「アホ」がよく使われる。語源に関しては、さまざまな説がある。例えばサンスクリット語で「痴、愚か」を意味するmohaの音写である「莫迦」の読みが語源とする説や、中国の歴史書「史記」の「鹿を指して馬という」の故事を語源とする説などがある。一方、過去において「バカ野郎」とほかの人を罵る日本人も多かったが、この言葉はすでに「時代遅れ」と見なされている。また、現在「バカ」や「アホ」は使われる場によって意味が変化し、多くの場合、親しい友人を軽く揶揄(やゆ)したり、からかったりする際に用いられるが、仕事などの正式なシーンでは、やはり侮辱する言葉と捉えられてしまう。日本では現在、広い意味合いがあり、さまざまなシーンで使える「変態」や「非常識」、「理解不能」などの言葉を使って、相手の知能の低さを非難し、不快な気持ちを表す傾向がある。

日本人が用いる悪口の別の語源は文字通り不潔で醜いものだ。うちよく用いられるのは「ゴミ」、「くそ」、「かす」などだ。うち「くそ」は、「くそ野郎」、「下手くそ」などほかの言葉と組み合わせて使われることも多い。また、小泉純一郎元首相は反対派から「変人」と呼ばれ、「右翼政治家」と言われている日本維新の会の石原慎太郎氏は「暴走老人」と呼ばれている。さらに「外見」を重視する日本人は人の容姿を侮辱することも多く、女性にとっては「大根足」や「ぺちゃぱい」などの言葉はダメージが大きい。

■「虫」や「魚」も軽蔑する言葉に

日本語において、使用率、侮辱度ともに高い言葉に「けだもの」や「虫」という言葉がある。例えば「泣き虫」や「弱虫」などがある。また「雑魚」や「タコ」など、日本人が好きな魚類も軽蔑する言葉に用いられることがある。

悪口に性的な意味の言葉が含まれる国も多いが、日本人は性的な問題に開放的な態度を示しており、あまり気にすることもない。長期にわたり日本で生活していた米国のある評論家は、「日本人にとって、性と道徳は無関係。そのため、性は日本語においてタブーではない」と解説している。しかし、伝統的な思考を持つ日本人にとって、乱れた性生活は依然として深刻な問題だ。

日本人にとっては、性的な意味合いを持つ悪口より、「殺す」や「踏みつぶす」、「しめる」など「死」と関係する言葉の方が語気が強く、直接的だ。スポーツの試合などを観戦する熱狂的なファンがよく使っている。

■緒悪口を言い合う「悪態まつり」

日本人が悪口を言うことを避けるのは、教育や教養の問題というよりは、紀律や等級観念に自分の感情を押さえ込まれているだけだと考える人もいる。例えば過去において、鎌倉幕府(1185〜1333)が定めた武家法・「御成敗式目」には、「悪口咎事」という条文があった。また、第二次世界大戦に敗戦した後、社会の安定を目指す日本政府は侮辱行為を戒めるため「侮辱罪」を制定している。そして現在も「常識を覆した1人」となり、社会から「無声の懲罰」を受けることを恐れる日本人は、社会交流のシーンで汚い言葉を発することはほとんどない。ある日本社会学者は、「不快で、ストレスに満ちた状態でも、『言葉』を使ってそれを解消しようとする日本人は少なく、通常は黙り込んでにらみ付けた状態から、急に怒りを爆発させ、極端な行動に出る」と分析している。

一方、伝統的な日本の宗教儀式の中には、ストレスを言葉で発散するためのものもあり、集まった群衆がお互いに悪口を言い合うものまである。例えば、日本三大奇祭の1つ「悪態まつり」がそれにあたり、島根県や栃木県、茨城県、長野県などで、今でも行われている。悪口の言い合いに勝てばその年の幸運を得るとされるため、年頭に開催されることが多い。(提供/人民網日本語版・翻訳/KN・編集/内山

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