慰安婦合意問題「先に破棄したのは日本」、専門家の指摘に韓国ネットも共感

Record China    2018年11月22日(木) 20時10分

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22日、韓国・世界日報によると、日系韓国人で日韓関係の専門家である世宗大学の保坂祐二教授が、「和解・癒し財団」の解散に対する考えを述べた。写真はソウルにある慰安婦少女像。

2018年11月22日、韓国・世界日報によると、日系韓国人で日韓関係の専門家である世宗大学の保坂祐二教授が、「和解・癒し財団」の解散に対する考えを述べた。

韓国政府は21日、日韓慰安婦合意(2015年12月28日)に基づき設立された「和解・癒し財団」の解散を発表。これに日本政府は強く反発している。

保坂教授は22日のインタビューで、財団解散について「韓国政府としては2015年の慰安婦合意を破棄もしくは再交渉したいだろうが、外交的には瑕疵(かし)があったとみることが難しいため、事実上の破棄、事実上の再交渉という手続きを踏んでいる」と予想した。また、「韓国政府が慰安婦協定を破棄できずとも、協定の結果である財団の解散に踏み切ったことで実質的な破棄効果が見込める」という司会者の意見に同意を示し、「日本は財団解散を強く批判しているが、振り返ると2015年の合意以前に日本は1993年にあった河野談話を事実上破棄した。一部とはいえ慰安婦の強制連行を認めた河野談話さえも日本は検証し、その後、事実上破棄した」と指摘。「今の韓国政府は日本が先に事実上破棄したため、韓国も事実上破棄するという部分については言及していない」と述べたという。

また、日本が財団に拠出した10億円の返還問題については「日本が受け取る可能性は低いため、新たな合意が結ばれるまでは保管しておくしかない」とした。ただ「日本から受け取ったお金を使う必要はない」と強調し、「一時的に日韓関係は悪化しているが、北朝鮮というさらに大きな問題があるため日韓は協力せざるを得ない。日本も激しい対立には持ち込めないだろう」との見方を示した。さらに「慰安婦問題は国際法や国際的世論を考えると韓国がはるかに有利な立場であることを認識し、日韓関係を進めていけばいい」と述べたという。

これに対し、韓国のネットユーザーからは「日本が先に河野談話を破棄したというのは正確な指摘。そうなれば韓国政府の合意破棄は国際法上何の問題もない」「良心的で人間的な人。祖国の罪を認め、反省できる人。尊敬する」「安倍首相が同じ考えを持ってくれたら日韓関係はすぐに改善するのに、残念。一番必要なのは誠意ある謝罪」「真実と弱者のために全てを犠牲にした保坂教授を韓国が守ろう」など共感や称賛の声が上がっている。

一方で「慰安婦問題は被害者が生きている間には解決しない。それなのに過去に縛られる意味があるだろうか?そもそもなぜ再交渉すれば今よりいい結果になると考えている?」「元慰安婦が苦しんでいるのは分かるけど、韓国は北朝鮮の核と戦うために日米との同盟を強化しなければならない!それに過去の政府は日本と、元慰安婦への賠償問題には触れないと約束した」などと主張する声も見られた。(翻訳・編集/堂本

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