4割超が「老親の介護費用は負担できない」、80年代生まれの多くは将来の介護プランなし―中国

Record China    2012年10月24日(水) 8時30分

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23日、中国では一人っ子政策実施後に誕生した最初の子供たちが30歳代に突入している。老親の介護と育児に追われる彼らの4割超は、「両親の介護費をまかなえる経済力がない」としている。

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2012年10月23日、中国では一人っ子政策実施後に誕生した最初の子供たちが30歳代に突入している。「80後(1980年代生まれ)」としてくくられる彼らについて、地方紙・瀟湘晨報は「かつて最も幸せだった子供たちが、最も苦しい大人になりつつある」と評している。老親の介護と育児に追われる彼らの4割超は、「両親の介護費をまかなえる経済力がない」としている。

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一人っ子政策実施後に増加した中国の家庭のかたちは、「4−2−1」という数字で表されることがある。夫婦2人に対して子供は1人、そして夫婦双方の両親が4人という三世代を表現したものだ。まだ幼く、今後も養育費のかかる子供。そして、互いに一人っ子同士の夫婦は、たった2人で双方の両親4人を支えていくことになる。かつては一家の一粒種として不自由なく育てられてきた「80後」たちは、確かに、“最も苦しい大人になりつつある”のだ。

瀟湘晨報が2000人の「80後」を対象にアンケートを行ったところによると、回答者の45.4%が「両親の介護費を負担する経済状況にない」としており、実に61.2%が「現在、両親に経済的援助はしていない」と回答。33.9%は「月額1000元(約1万2600円)を援助している」が、「もし援助できるとしても、両親の日常生活をまかなう程度」と考えている回答者が25.9%となった。また、84.9%が「将来の介護についてとくに計画・準備はしていない」としており、その理由は主に「住宅・車のローン返済と子供の教育費で手一杯だから」だという。

湖南省長沙市在住の30歳、林康(リン・カン)さんのケースを見てみよう。林さん夫妻は不動産価格が高騰する3年前、思い切って親の援助を受けて市内にマイホームを購入した。寝室3室にリビング2室。ここに郷里から両親を呼び寄せて同居することにした。月々のローン返済額は月収の半分にあたる2000元(約2万5000円)だ。そして昨年には待望の子供が誕生するが、林さんの妻も働きつづけなければ家のローンは到底返済できない。そこで、子供の世話を林さんの親に預け、産後まもなく職場に復帰した。

しかし、赤ちゃんが熱を出したりお腹を壊したりすると、その看病に疲れた老母も伏せってしまうという事態が発生。そこまで至って林さんは初めて、「いつまでもこのままではいられない」と実感。少しずつ両親の介護費用を貯蓄することに決めた。こうした問題は、退職金をあてにできない農村家庭にとってはさらに深刻なものとなる。(翻訳・編集/愛玉)

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