中国での日本車販売不振、中国市場の軽視も理由―中国メディア

Record China    2012年10月18日(木) 19時46分

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15日、ここ数カ月、中国市場での日本車の販売台数が大きく落ち込んでいる。9月には中国全土における日本車の販売台数が前月比約30%減少したとの報道もある。

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2012年10月15日、ここ数カ月、中国市場での日本車の販売台数が大きく落ち込んでいる。9月には中国全土における日本車の販売台数が前月比約30%減少したとの報道もある。北京でも一部の日本車ディーラーは客がなくひっそりと静まり返っており、来客数と成約率が大きく低下し、年間ノルマの達成は難しくなった。しかし、日本車が中国進出したばかりのころの様子を振り返れば、民族的感情は今の日本車の販売台数低下を招いた数ある原因のうちの1つでしかないことが分かる。中国市場に対する態度や軽視も大きな原因だ。新京報が伝えた。

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日本車は燃費の良さとスペックの高さで人気を集めてきた。中国市場に進出したばかりのころ、アコードが一世を風靡し、長年にわたって価格上乗せ販売が行われてきた。カローラやヴィオスも同レベルの他社車種と比べて価格は上回るが、それでも人気を集めた。しかしここ数年、日本車の人気はフォルクスワーゲン、GMなどの欧米車に追い越されつつあり、市場シェアも下がっている。特にトヨタのブレーキ問題でのリコール事件は消費者を震撼させた。当時欧米市場ではリコールがすでに始まっていたが、中国市場はやはりリコール対象から除外され、その後圧力に負けて仕方なくリコールが始まった。このような状況が何度も繰り返されれば、中国市場に対する軽視は一目瞭然だ。

日本にとって中国は文化的にも地域的にも近く、欧米諸国より優位がある。しかし、現地化の面で日本車は欧米車に負けている。米GMと上海汽車との合弁会社「PATAC」はすでに影響力を強めているし、「上海フォルクスワーゲン」と「一汽フォルクスワーゲン」もすでにラヴィーダや新ボラなどの車種を開発している。一方の日本車メーカーは、一部が中国における研究開発センターの建設を始めたばかりであり、中には中国に研究開発センターを設立したくないと表明しているメーカーもある。研究開発センターの有無が中国市場への重視度の唯一のバロメーターではないものの、部品は内部調達で、新モデルの発売も遅いといった状況では、中国市場への重視、合弁パートナーへの重視をいかにして証明するつもりなのか?そもそも中国自動車市場の開放は「以市場換技術(市場を技術と交換すること)」が本来の目的であり、この基本に背くことは、契約精神に背くことだ。

対照的に、欧米車メーカーは中国市場に対して日本車メーカーよりも良好な態度を見せている。もちろん利益が目的とはいえ、中国市場を重視する態度は好意的に受け入れられている。5−6年前、フォルクスワーゲンの市場影響力は今に大きく劣っていたが、ガソリン直噴エンジン、デュアルクラッチ、小排気量エンジン、ターボ過給などの新技術を相次いで導入したことで評判を高めた。対する日本車メーカーでは、昨年の広州モーターショーでマツダが燃費を高める新技術「スカイアクティブ」を中国に導入すると発表し好評を得た。同技術を採用した新車種に期待が集まっている。しかし現在までに中国国産化を実現した日本車のうち、ターボチャージャー付きエンジンやガソリン直噴エンジンを採用した車種はほとんど無い。これらの技術は燃費や動力を高めることが証明された、技術の発展方向だ。しかし現在、日本車の多くは数年前に導入した可変バルブタイミング技術に固執している。世界自動車産業の一極を担う国として、独自の技術と路線は必要だろう。しかし、市場への適応と技術の同期化は不可欠だ。新技術を大量に導入している欧米車メーカーとは対照的に、日本車の歩みは遅れているように見える。

中国は新興の自動車市場であり、新車種・新技術を強く渇望している。市場のニーズに適応して初めて市場からの認可を得ることができる。世界各国の自動車メーカーが中国でチャンスを求めており、メーカー間の競争もますます熾烈になり、どこも中国市場について熱心に研究している。中国市場を十分に重視し尊重して初めて市場からの見返りを得ることができる。問題を見つけて正視することで、初めて問題の解決を図ることができるのだ。(提供/人民網日本語版・編集/TF)

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