<尖閣問題>学生の就職活動にも影響、日系企業説明会が次々と中止に―中国

Record China    2012年10月11日(木) 6時52分

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10日、尖閣諸島問題の影響によって、中国の各大学で実施される予定だった日系企業の採用説明会が中止になり、学生や企業など各方面に波紋が広がっている。写真は2012年3月、湖北省人材センターと省内の大学が合同で実施した企業説明会。

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2012年10月10日、尖閣諸島問題の影響によって、中国では各大学で実施予定だった日系企業の採用説明会が中止になり、学生や企業など各方面に波紋が広がっている。中国紙・法制晩報の報道を中国新聞網が伝えた。

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中国では毎年、国慶節(10月1日の建国記念日)の大型連休が終わると各大学で企業の採用説明会が実施されるが、今年はその名簿の中に日系企業の名前が見あたらない。

北京の清華大学で日本語を専攻する劉燕(リウ・イエン)さんは、早い段階で有名な日系企業数社が連休後に説明会を開催するとの情報を確認していた。しかし現在、学校が開設した関連サイトを探しても日系企業の名前は見あたらず、多くの学生が「尖閣問題の影響で説明会を取り消したのかもしれない」と困惑している。

説明会から日系企業の名前が消えたのは、清華大学だけに限らず、北京大学など多くの名門大学でも同様だという。大学側関係者は「9月初旬には多数の日系企業と連絡を取り、10月の採用説明会開催について打ち合せていた。しかし、尖閣諸島問題の影響により説明会の場でトラブルが発生することを懸念し、多くの日系企業側が自主的に説明会の中止を申し出てきた。大学側も同様の懸念からこれに同意した」と話す。

中止された説明会は12月以降に改めて開催されるとの見方もあるものの、大学関係者は「今年はこのまますべて見合わせになる可能性がある。学生は各自が別のルートで日系企業の採用活動に参加するしかない」と見ている。

一方、求人サイトの智聯招聘でも、日系企業の採用動向に変化が見られる。同サイトの広報責任者・陳嘉傑(チェン・ジアジエ)氏は、「9月下旬、日系企業からホームページ上の採用広告を目立たないような位置に移動してほしいとの連絡があった」と語る。

企業側も採用計画の変更を余儀なくされている。ある日系企業の採用担当者は「毎年、北京や上海の有名大学校内で説明会を実施してきたが、今年は校外で実施せざるを得ない。学生は各企業の公式サイトの採用情報を閲覧してほしい」と話している。

また、中国人学生採用のため、例年は日本の本社から採用担当者を送り込んでいた企業も、今年は同様の理由から担当者を中国へ派遣せず、現地法人で採用活動を実施する企業が多いという。(翻訳・編集/HA)

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