官僚の子女ほど良い仕事が見つかる、親の社会的地位が子の社会的地位に影響―中国

Record China    2012年9月30日(日) 5時48分

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27日、中国では親の社会的地位が子の社会的地位に大きく関わることが分かった。写真は江西省南昌市の大学。

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2012年9月27日、中国共産党湖南省委員会党校人口研究所の豆小紅(ドウ・シャオホン)氏は、地域・年齢・教育水準などの指標に基づき、湖南省の大学・専門学校卒業生に対してサンプリング調査を実施し、「職業的発展」と「家庭出身」の関係を分析した。その結果、「親の社会的地位が子の社会的地位に大きく関わる」という結論が導き出された。一般人はこの結論をどのように見ているのだろうか。瀟湘晨報は湖南省の生活情報サイト・大湘網と共同で調査を実施した。

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▽回答者の75.71%が「親の社会的地位が子の社会的地位を決める」と回答

今回の調査には3397人が参加した。回答者の75.71%は「親の社会的地位が子の社会的地位を決める」に同意したが、16.76%がこれに反対し、「努力で運命を変えられる」と回答した。その他の7.53%は「どちらとも言えない」という曖昧な回答をした。豆氏は、「一般人の主な観点は、データ化された研究結果と一致した」と述べ、一般人がこの問題をどうとらえるかについて、高い関心を示した。

親が「低・中所得層」と回答した223人のうち、160人がやはり低・中所得層であった。「親の社会的地位を子が引き継ぐ」という現象は、高・中・低所得層のいずれにおいても目立ち、それぞれ8割・5割・4割を占めた。

▽月収が3000元(約3万7500円)以下の回答者の73.37%が「親の月収も3000元以下」と回答

豆氏は、「調査により、富豪の子女は低中所得層の子女よりも、大学卒業後に理想的な職場に就職できることが明らかになった」と指摘した。

富豪の子女の3割超は、両親や親戚の力を借り、大卒後の仕事を見つけている。特に銀行、電力会社、事業単位、大型国有機構など、待遇が良い職場に集中している。一方、コネで就職に成功した低・中所得層の子女は1割のみだ。

低・中所得層の子女は転職に意欲的だ。豆氏は、「仕事の安定性は、就職の質と正規ルートによる就職の比率を反映する。1社目が理想的な職場であれば、大卒者は軽々しく転職しない」と分析した。

今回の調査のうち、月収が3000元以下の回答者の73.37%が「親の月収も3000元以下」と回答した。月収が8000元(約10万円)以上の回答者の39.99%が「親の月収も8000元以上」と回答した。

▽官僚の子女ほど良い仕事が見つかる

清華大学が発表した調査結果によると、政府官僚の子女である大卒者の初任給が、一般人を13%(月収で約280元)上回ることが明らかになった。これは2年間の修士課程の修了者が得る給与に相当する。

清華大学中国経済社会データセンターは、2010年5−6月に「第1回中国大学生就業追跡調査」を実施し、研究データを取得した。調査対象となった19校の6059人の卒業予定者のうち、「両親のうち少なくとも一人が官僚(党の行政機関、事業単位、国有企業)」という条件に当てはまったのは14%だった。

これらの親のうち、大学・専門学校卒業以上の学歴を持つ比率は「非官僚」の6倍に達し、収入はその2倍に達した。親の収入は子女の収入に最も大きな影響を与える。両親の収入が1%増えるたびに、子女の初任給が3%増加する。一方で、戸籍や学歴などの要素による影響はほとんどない。これらの要素を加味しなかった場合も、両親の政治的資本による影響度は12%に達する。(提供/人民網日本語版・編集/TF)

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