<尖閣問題>パネッタ米国防長官「日中の調停者に」=日中、ニュージーランドを歴訪―中国メディア

Record China    2012年9月18日(火) 8時33分

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17日、訪日中のパネッタ米国防長官は「アジア太平洋地域の領土紛争が、他国を巻き込む衝突を引き起こすことを憂慮している」と述べた。パネッタ長官は出発前、「調停者として日中が平和的に紛争を解決するよう促したい」とコメントしている。写真は中国での反日デモ。

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2012年9月17日、訪日中のパネッタ米国防長官は「アジア太平洋地域の領土紛争が、他国を巻き込む衝突を引き起こすことを憂慮している」と述べた。パネッタ長官は出発前、「調停者として日中が平和的に紛争を解決するよう促したい」とコメントしている。中国経済網が伝えた。

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パネッタ長官は日本、中国、ニュージーランドを歴訪する。最初の目的地である日本では普天間基地移設問題やミサイル防衛システムの配備について意見交換。北京では米中の軍事交流、そしてニュージーランドでは防衛協力会談を行う予定。

これについて、米誌タイムズは15日付の記事で、パネッタ長官にとって最大の課題は中国の説得ではなく、先鋭化する東シナ海での紛争において盟友である日本に「頼りになる」と感じさせることだ、と述べている。

パネッタ長官の課題は南シナ海での紛争にも及び、中国に対してはASEANが提出した南シナ海での紛争解決プログラムへの参加を呼びかける予定だ。長官は「中国や他国によるあらゆる挑発行為を目にしたくない」と語った。

米国の呼びかけを受け、フィリピン、ベトナムなど中国との間に領土問題を抱える数カ国が団結して中国に対抗する動きを見せている。今月初め、クリントン長官は東南アジア歴訪時に、南シナ海での行動規定のタイムテーブルについて、中国とASEANが11月の東アジアサミット前に「実質的進展」を希望するとコメントしている。

中国との軍事協力について、パネッタ長官は「中国の軍関係者と、核不拡散、航行の自由、海賊版、貿易、貿易と人道主義援助など、米中共通の利益となる一連の問題について協議する。アジア太平洋地域の発展のため、協力を進めたい」としている。

米軍側には、中国とのパイプを太くすることで誤解による衝突を回避したいとの思いがある。対艦ミサイル、ステルス戦闘機、空母といった中国の軍事的近代化が米国側の憂慮を招いているためだ。

人民解放軍空軍指揮学院の喬良(チャオ・リャン)教授は、「釣魚島尖閣諸島)問題は結局のところ中国を抑えこみたい米国のけん制であり、中国は100年に一度、1000年に一度の好機に直面しているが、米国が強大な競合相手になっている」と述べた。また、喬教授は「釣魚島であろうとスカボロー礁であろうと、米国と緊密に連絡を取ることが可能であり、常に米国のことを考慮する必要がある」とコメントしている。

中国訪問後、パネッタ長官は米国国防長官としては30年ぶりにニュージーランドを訪問し、海軍の相互訪問を推進する予定。ニュージーランドが海域への核兵器持ち込み、使用を禁止する法律を制定したため、現在両国の共同防衛条約や大部分の軍事協力は中断状態にある。

今回のニュージーランド訪問は、対中国の新たな戦略行動と見られており、9月初めにもクリントン国務長官がクック諸島で開催された太平洋諸島フォーラム(PIF)に出席している。(翻訳・編集/岡本悠馬)

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