日本人コラムニストの「南京大虐殺の真相は不明」発言、大きな波紋に―中国

Record China    2012年6月8日(金) 17時34分

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8日、中国在住の日本人コラムニスト・加藤嘉一氏が著書の発売サイン会の席上で行った南京大虐殺に関する発言が大きな波紋を広げている。写真は加藤嘉一氏。

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2012年6月8日、中国在住の日本人コラムニスト・加藤嘉一氏が著書の発売サイン会の席上で行った南京大虐殺に関する発言が大きな波紋を広げている。

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加藤氏は先月20日、自著「致困惑中的年軽人」の発売に伴って、江蘇省南京市のある書店でサイン会に出席した。その際、ファンからの質問に答え、「南京大虐殺の真相については不明である」といった主旨で日中両国に一考をうながす発言を行い、これが問題視されている。今後、全国複数個所の書店でサイン会が予定されていたようだが、中止に向かっている模様だ。

なお、加藤氏は近く甘粛農業大学(甘粛省)で在校生との交流会を行う予定になっていたが、8日、同大学は公式サイトでこれを中止させる決定を発表した。招へい元は大学ではなく、大学生ミニブログ協会という学生の組織だった。甘粛省教育庁も続いて公式ミニブログで声明を発表し、「個人が辱めを受けるならまだしも、民族の名誉と自尊心は少したりとも汚されることがあってはならない。これが中国人としての最低限の矜持である」としている。このところ、日中関係は歴史問題や領土問題で緊迫している。名古屋市長による「南京大虐殺はなかった」発言や、東京都による尖閣諸島の購入案などに続き、この騒動は今後も広がりを見せ、当分は収まりそうもない。

■加藤嘉一(かとう・よしかず)

2003年の北京大学留学以来、中国に在住するコラムニスト。2005年春の大々的な反日デモをきっかけに国内外で英フィナンシャル・タイムズ中国語版に寄稿するほか、中国国営TV局・中国中央電子台(CCTV)、香港の衛星TV局・香港フェニックステレビ(鳳凰衛視)などでコメンテーターを務め、講演活動も多くこなしている。そのほかイベント企画、司会、同時通訳、ネゴシエーターなど多面的な活動を展開。(翻訳・編集/愛玉)

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