マレーシアの政権交代で、中国資本による鉄道建設が頓挫の可能性―中国メディア

Record China    2018年5月28日(月) 10時30分

拡大

27日、観察者網は、マレーシアで起きた政権交代により、昨年着工したばかりの中国による同国内鉄道建設プロジェクトが頓挫する可能性が出てきたと報じた。写真はマレーシア東海岸鉄道プロジェクトの着工式。

2018年5月27日、観察者網は、マレーシアで起きた政権交代により、昨年着工したばかりの中国による同国内鉄道建設プロジェクトが頓挫する可能性が出てきたと報じた。

マレーシアでは9日、下院議員選挙で92歳のマハティール氏率いる野党連合が与党に勝利し、同氏が首相に復帰、同国初の政権交代が実現した。

記事は「マハティール氏は選挙期間中に中国との協力プロジェクトを見直す公約を掲げており、首相復帰によって両国関係に変化が生じる可能性があるとの憂慮が出ていた。そして、就任から経過して、中国が請け負っている東海岸鉄道プロジェクトについて協議のやり直しを行うことを発表した」と伝えている。

このプロジェクトは総延長688キロメートル、工期7年、総額550億リンギット(約1兆5100億円)で、中国交通建設集団が建設工事を請け負い、中国輸出入銀行が融資を行うことになっている。昨年8月9日に中国の王勇和(ワン・ヨンハー)国務委員とマレーシアのナジブ首相(当時)が出席して着工式が行われた。また「中国・マレーシア鉄道人材育成協力計画」により、中国が3000人を超える現地の鉄道建設・運営人材を育てる約束だった。

マハティール氏は現地の経済メディアに対し「ナジブ氏は、東海岸鉄道プロジェクトがわれわれの負担できる範囲を超えていることをはっきり分かっていた。このプロジェクトは何の目的も達成されないし、われわれに何のリターンももたらさない」と語っている。

記事によると、マレーシアの国債が1兆リンギット(約27兆6000億円)と国内総生産(GDP)の80%に達しており、マハティール氏は「このプロジェクトをキャンセルすれば、国債を一気に2000億リンギット(約5兆5000億円)減らすことができる」と見ているようだ。

中国は東海岸鉄道のほかに、マレーシア南部の鉄道プロジェクトも契約金額89億リンギット(約2460億円)で請け負っており、こちらは先月3日に着工したばかりだ。(翻訳・編集/川尻

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携