＜企画＞1-4月の経済情勢に関するデータを発表　中国

商務部が発表したデータによると4月の社会消費財小売総額は2兆8500億元（1元は約17．1円）に上り、同9．4％増加した。1～4月の累計は同9．7％増加し、増加率は第1四半期より0．1ポイント低下と小幅にダウンした。商務部の重点モニタリング小売企業の4月の売上高は同5．1％増加し、増加率は今年最高だった。1～4月の累計では同4．6％増加で、前年同期を0．3ポイント上回った。

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商務部の高峰報道官は、「国民経済が好調な発展傾向を維持するのにともなって、消費市場が革新（イノベーション）とバージョンアップを続けており、今後の消費市場は安定的で急速な成長を維持するだろう」との見方を示した。

税関の統計によれば、4月の輸出入額は2兆3600億元（1元は約17．2円）に上り、前年同期比7．2％増加した。このうち輸出は1兆2700億元で同3．7％増加、輸入は1兆900億元で同11．6％増加。輸出から輸入を差し引いた貿易収支は1828億元の黒字で、黒字額は同27％縮小した。

4月の輸出入状況は3月に出現した貿易赤字と輸出のマイナス成長という状況を転換した。3月は輸出入額が2兆2500億元で同2．5％減少し、うち輸出は1兆1100億元で同9．8％減少、貿易収支は297億8千万元の赤字だった。3月の対外貿易状況は対外貿易に対する市場の懸念を引き起こした。

だが多くのアナリストが指摘するように、3月の貿易赤字は春節（旧正月、今年は2月16日）要因がもたらした一時的な現象である可能性が高い。とはいえ、これまでの多くの市場機関の予想に比べても、4月の輸出入データは予想を大きく上回るものであり、これは内部要因と外部要因がともに支え合った結果だといえる。

今年1～4月には、全国で新たに設立された外資系企業は1万9002社に上り、設立数は前年同期比95．4％増加した。実行ベース外資導入額は2867億8千万元（1元は約17．4円）で同0．1％増加した（米ドル換算では436億ドル、同2％増）。

高報道官は、「1～4月の全国の外資導入の状況には主に次の3つの特徴がある。1つ目はハイテク製造業が引き続き急成長を保ったこと。ハイテク産業の実行ベース外資導入額は同20．2％増加し、全体の20．8％を占めた。2つ目は中部・西部地域の外資導入額が持続的に増加したこと。中部の実行ベース外資導入額は211億2千万元で同47．2％増加し、西部は193億1千万元で同20．6％増加した。3つ目は投資の提供国のうち、シンガポール、韓国、日本、英国からの投資が増加したことだ」と説明した。

このほかASEANの実行ベース外資導入額が同57．7％増加し、「一帯一路」（the Belt and Road）参加国の実行ベース外資導入額も同57．2％増加したという。

1～4月には、中国国内の投資家が世界144カ国・地域の企業2459社に非金融分野の直接投資を行い、投資額は累計355億8千万ドル（1ドルは約109．4円）に達して、前年同期比34．9％増加し、6カ月連続の増加となった。対外請負プロジェクトの実行ベース営業額は448億3千万ドルで同13．9％増加。新規契約額は613億9千万ドルで、前年同期の水準をほぼ維持した。対外労務協力で派遣した労働者は12万8千人に上り、4月末現在の各種在外労働者は9 8万3千人で同6万5千人増加した。

高報道官は、「今年1～4月には、対外投資協力が安定的で健全な発展を維持し、主に4つの特徴がみられた」として、次の4点を挙げた。

（1）「一帯一路」（the Belt and Road）参加国への投資協力が積極的に推進された。

（2）対外投資の産業構造が最適化を続け、理性を欠いた投資が効果的に抑制された。

（3）東部地域が引き続き対外投資の主力となり、長江経済ベルト沿線の省・直轄市の動きが目を引いた。

（4）対外請負プロジェクトは大型プロジェクトの新規契約が多数あり、輸出を牽引する役割が目立った。

商務部「競争力ある米製品の中国市場進出を歓迎する」

商務部の報道官は23日に北京で、「輸入拡大は中国が長期にわたり堅持する政策だ。中国は品質が高く、競争力をもった米国製品が中国市場に進出することを歓迎する」と述べた。中国新聞社が伝えた。

米政府関係者がこのほどメディアに対し、「中国は今後、米国からの農産品やエネルギー製品などの調達を大幅に増やすことになる」と述べた。

同報道官はこれについて、「中国国民の絶えず拡大する消費ニーズへの対応と高い品質の経済発展の促進から出発して輸入を拡大する。これは中国が長期にわたり堅持する政策だ。中米経済には強い相互補完性があり、中米貿易には大きな潜在力があり、中国は品質が高く、競争力をもった米国製品が中国市場に進出することを歓迎する。米商務省のウィルバー・ロス長官が近く中国を訪問する。双方はワシントンでの貿易協議で達成した共通認識に基づき、共同声明で言及された農産品とエネルギー製品の調達を含む各項目の具体的な内容を真剣に実施していく」と述べた。

（編集JZ）