中国が報復=貿易戦争エスカレート、リンカーンなど米国製の輸入車が港で大量に滞留

Record China    2018年5月11日(金) 11時40分

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リンカーンなど米国製の輸入自動車が大量に、通関できないまま港で滞留している。資料写真。

中国メディアの観察者は10日、リンカーンなど米国製の輸入自動車が大量に、通関できないまま港で滞留していると紹介する記事を発表した。同記事は、トランプ政権の仕掛けた「関税の挑発」により、米国の自動車産業は中国市場を失いかけていると主張した。

記事は、英国に本拠を置くメディアのロイターの記事を引用して、米フォードやフォード傘下のリンカーンの輸入自動車が中国の港で大量に滞留していると紹介。停滞の理由としては、フォード関係者が匿名で、「中国税関が排気ガスシステムに、規定外の検査を実施している」と説明したという。

記事によると、中国税関は米国で製造されたBMWやベンツに対しても同様の措置を実施している。

観察者は、中国商務部の報道官が10日の記者会見で改めて、「中国は貿易戦争を望まないが、貿易戦争を恐れてはいない」と表明したと紹介。人民日報も、トランプ政権が打ち出した貿易問題における中国への対抗について、「米国は中国の強大な底力を知っただけでなく、圧力によって何かを得ることは不可能と悟っただろう」と論じたと指摘。

米国の自動車産業にとって、自国市場が縮小しつつある中で中国市場は「希望」だったと論じた上で、米中貿易戦争の開始によって、米国企業は動きが取れない状態になったと主張した。

通関が停滞しているリンカーンは中国国内では生産されていない。すべてが北米からの輸入で、2017年の輸入実績は前年比66%増の5万4124台だった。関係者によると、自動車の在庫期間は60日程度なので、通関時に数日の遅れが出ても在庫切れは派生しないが、滞留が長期化すれば大きな影響が出る恐れがあるという。

米中は貿易問題についてハイレベルの交渉を続けているが、今のところ具体的な緊張緩和の情報は伝えられていない。中国は米国産の豚肉、リンゴ、木材に対しても検疫の強化などで輸入を停滞させる措置を取っている。(翻訳・編集/如月隼人

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