2012年3月12日、中国のドラマ俳優のギャラは、この25年あまりで5000倍にも膨らんだことがわかった。上海電影家協会の石川（シー・チュアン）主席が明かした。その背景にはもちろん経済発展もあるが、ドラマ制作におけるギャラの分配比率が変化したことがあるという。現代快報の報道。

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1987年に放映されていたドラマ「西遊記」。この作品で主人公の孫悟空を演じた俳優が、6年間という長い放映期間を経て手にしたギャラは2000元(現在のレートに換算して約2万6000円)だという。そして現在、テレビドラマの主演俳優の出演料の相場は、1回で50〜60万元(約650〜780万円)、シリーズ1本で1000万円(約1億3000万元)を超えることもある。実に5000倍の高騰だ。

この信じがたい高騰ぶりに関して、一般からは「昔の俳優さんって大変だったんだな」「当時の物価を考えれば妥当」「当時はこれでも高給取りだったよ」という意見も見られたが、これが物価上昇に伴うものだとは単純に言い難い。あるプロダクションの代表は、「以前は俳優や監督、カメラマンや照明、美術など各制作スタッフに対するギャラの分配は対等に近かった。現在はスターに対する待遇が厚いため、制作資金のほとんどを主演俳優の出演料に持って行かれる。これは『スターを見たい』という視聴者からのニーズに応えた結果」と分析している。(翻訳・編集/愛玉)