ブロックチェーンは次の重点投資先 信任問題を解決

人民網日本語版    2018年4月19日(木) 16時20分

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ブロックチェーンは管理者不在や分散型台帳などの技術的特徴により、歴史上で最も安全なデータ管理方法だと言われる。昨年以降、ブロックチェーンのコンセプトに資本の人気が集まり、シェアリングエコノミーや人工知能に続く新たな重点投資先とみなされてもいる。

ブロックチェーンは管理者不在や分散型台帳などの技術的特徴により、歴史上で最も安全なデータ管理方法だと言われる。昨年以降、ブロックチェーンのコンセプトに資本の人気が集まり、シェアリングエコノミー(共有経済)や人工知能(AI)に続く新たな重点投資先とみなされてもいる。「経済日報」が伝えた。

米国カリフォルニア大学バークレー校コンピューター学部の宋暁冬教授は、「数年前にブロックチェーンのカリキュラムを設定した時は、あまり注目されなかった。ところが今年は開講したところ、大教室が学生でいっぱいになり、申し込んだ学生の4人に1人しか受講できなかった」と話し、ブロックチェーンの目下の人気ぶりを十分に証明した。

資本はブロックチェーンをシェアリングエコノミーやAIに続く重点投資先の一つととらえる。第三者研究機関の速報値の統計データをみると、投資機関が昨年にブロックチェーン分野で行った投資額は12億7100万元(1元は約17.1円)、投資件数は100件に上った。そして18年第1四半期の投資は58件、投資額は6億8100万元だったという。

貝克鍵区塊鍵技術有限公司のリリー・ムー最高執行責任者(COO)はブロックチェーンの定義について、「わかりやすく言えば、ブロックチェーンは信頼できて、改ざんが不可能で、証拠がはっきりと残る公共の帳簿であり、透明性が高いため、多方面が同時に信任することができる」と述べた。

信任の問題を解決したのが、ブロックチェーン技術の競争力の核心だ。アント・フィナンシャルでブロックチェーンの基盤研究に従事するエンジニアの邱鴻霖さんは、「ブロックチェーンの最も素晴らしい点は、データの信頼性の問題を解決し、デジタル世界を物理的世界と同じように真実性のあるものとしたことだ」と指摘した。

ブロックチェーンの応用シーンはこのようにして決まっていく。中欧陸家嘴国際金融研究院の盛松成常務副院長は、「ブロックチェーンはビットコインなどの仮想通貨から始まったものだが、将来的は実体経済にサービスを提供するようになることが最近は徐々に認識されるようになってきた」との見方を示した。

現時点で、「遡及」が「信頼可能」なブロックチェーンで最も集中的にみられる応用シーンだ。衆安保険の陳勁最高経営責任者(CEO)は、「衆安は現在、養鶏場400カ所以上でブロックチェーン技術を応用している。鶏の足に識別装置を取り付け、消費者がどこで飼育された鶏かを直接遡及できるようにした。何歩歩いた鶏か、運動が好きな鶏かどうかもわかる。ブロックチェーン技術によってデータは改ざんされることなく、消費者により信任できる情報の提供が可能になる」と述べた。浪潮集団の孫丕恕会長もこのように述べた。

遡及の次は、ブロックチェーンに基づいた信頼できるデータが生産資料とされるようになり、生産プロセスに変化が生じることだ。ムーさんは、「貝克鍵はブロックチェーン上で運営するデジタル権利証明『トークン』のテストを進めている。ポイントがその中の典型的な代表例で、異なる企業が自社の会員のポイントをトークン経由でブロックチェーンに保存すれば、さまざまなポイントが通用したり交換したりすることが可能になり、オンラインとオフラインのさまざまなシーンでの通用・交換も可能になる」と述べた。サムスンもブロックチェーン総台帳システムの開発を検討しており、毎年数百億ドル(1ドルは約107.3円)に上る世界での商品輸送の管理コントロールでの応用を目指す。サムスンは、「このシステムによりサムスンの輸送コストは年間20%削減されるだろう」と期待を寄せる。(編集KS)

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