北京国際映画祭の発展の過程は、中国映画の発展の縮図と言える。近年、中国の映画業は繁栄、発展の黄金時代に突入しており、創作の活力は強力で、映画市場は活気に満ちている。2017年、「戦狼2(ウルフ・オブ・ウォー2)」の興行収入が56億8000万元(約965億円)に達し、中国の歴代興行収入記録を塗り替えた。また、動員数は1億5900万人に達し、一つの市場としては世界最多記録を塗り替えた。18年第一四半期(1-3月)、中国映画市場は引き続き絶好調で、春節初日(2月16日)の興行収入が12億6100万元(約214億円)と、一日当たりの興行収入としては世界最多記録を樹立した。同期の興行収入は200億元(約3400億円)に達し、三カ月間の興行収入としては世界最多記録となった。その他、「紅海行動(OPERATION RED SEA)」、「僕はチャイナタウンの名探偵2(原題:唐人街探案2)」など、中国映画3作品の興行収入が20億元(約340億円)を突破した。
今回の北京国際映画祭は15日から22日まで開催され、コンペティション部門「天壇賞」の選出のほか、中国国内外の優秀な映画の上映イベント、対話、フォーラムなどが行われる。「天壇賞」には、チェコ映画「Barefoot」、インド映画「Dark Wind」、フランス映画『Dog』など海外の13作品、中国映画の「十八洞村(Hold Your Hands)」と「紅海行動」の2作品、合わせて15作品がノミネートされている。審査委員長を務める香港の王家衛(ウォン・カーウァイ)監督は、「ここ数日、『今年の審査基準は?』と何度も聞かれるが、僕個人の経験から言うと、いい映画というのは、どんなテーマ、長さであっても、製作者の作品に対するひたむきな心やこだわりが表れているという共通点がある。だから、今年も審査委員らは映画の芸術的要素を重視する」と話す。
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