中国政府が訪台通行証の発行を停止?旅行業界は「倒産ラッシュ」懸念―中国メディア

Record China    2018年4月13日(金) 15時50分

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12日、環球時報は、台湾メディアの報道を引用し、中国政府が「大陸居民往来台湾通行証」の発行を停止するとのうわさがあると伝えた。

2018年4月12日、環球時報は、台湾メディアの報道を引用し、中国政府が「大陸居民往来台湾通行証」の発行を停止するとのうわさがあると伝えた。

台湾メディアの聯合晩報の12日の報道によると、台湾旅行業界では3月に中国人の訪台団体旅行ビザ取得が全面的に停止したとのうわさや、4〜9月までは訪台中国人が半減するとのうわさが出ていた。最近では「大陸居民往来台湾通行証」の発行を停止するとのうわさも流れているという。

これについて、台湾旅行商業同業公会聯合会の蕭博仁(シャオ・ボーレン)理事長は、「中国人旅行客を専門にしている旅行会社は9月までもたないだろう。もっと中国人客が来ないと、倒産の波がやってくる」との見方を示した。

台湾海峡両岸観光旅遊協会の北京事務所の関係者によると、中国政府からは何の情報も動きもないといい、「中国は最近、対台湾優遇措置31項目を発表しており、通行証の発行を停止することは考えにくい」としている。

環球時報の記者が、北京市公安局出入境管理総隊に電話で確認したところ、「通行証の発行停止というのは聞いたことがない」との回答だった。北京市内の旅行業者も「今のところ訪台手続きは正常だ。ただ、台湾内政部の移民署の審査が少し厳しくなったため、中華民国台湾地区入出境許可証の発行に時間がかかっている。ただ3〜5営業日で取得できる」と語ったという。

淡江大学の黄介正(ホワン・ジエジェン)氏は、「過去に台湾で選挙がある時、特に総統選の時には、中国政府は訪台中国人に対して、不必要に近づいたりあおったりしないようにとの注意をしているが、人数制限をすることはなく、衝突も発生していない」と指摘。静宜大学観光事業学科の黄正聡(ホワン・ジェンツォン)助教授も、「台湾統一地方選挙は地方選挙に過ぎず、総統選ほど敏感ではないので、中国が強烈な措置を取ることは考えにくい」と否定的な見方を示した。

しかし、台湾の旅行業界全体に焦りが広がっているのは事実だと記事は指摘。観光旅館公会の頼正鎰(ライ・ジェンイー)理事長は、中国による通行証発行停止には否定的な見方を示したものの、台湾の2つ星、3つ星ホテルは確かに悲惨な状況だと指摘。この1年半で中国人団体客は1日2000人程度まで減少しており、全体で400万人だったのが200万人まで減少した打撃は大きいという。

優質旅遊発展協会の李奇岳(リー・チーユエ)理事長も、「選挙ゆえに9月と10月の訪台中国人は確実に減少する。中国は何の措置もしていないというが、中国の旅行会社や中国人は自然と敏感な時期を避けようとする」と語った。また、台湾国際観光救援服務協会の許高慶(シュー・ガオチン)理事長は、「中国は台湾の選挙期間中に中国人観光客が訪台するのを希望してはいない。9月は通行証やビザによって訪台者、特に団体客を制限するのは明らかだ」と語ったという。(翻訳・編集/山中)

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