チリの新研究:携帯電話を1時間長く使うと成績が0.3点下がる

人民網日本語版    2018年4月13日(金) 20時40分

拡大

チリのロス・アンデス大学の研究グループは、携帯電話の利用時間と学習成績との相関関係をめぐる研究において、1日につき携帯電話を1時間長く使うと、成績は平均して0.3点下がることを明らかにした。

チリのロス・アンデス大学の研究グループは、携帯電話の利用時間と学習成績との相関関係をめぐる研究において、1日につき携帯電話を1時間長く使うと、成績は平均して0.3点下がることを明らかにした。チリ紙「Modern Observer」の報道を引用して中国新聞網が報じた。

チリの研究者、Ricardo Leiva氏とDavid Kimber氏は、サンティアゴに住む10歳から18歳までの学生およびその両親を対象とした調査を実施し、学生が毎日携帯電話を使用している時間と平均成績に関するデータを収集した。回帰分析によって得られた結論は、「学生が1日につき携帯電話を1時間長く使うと、成績は平均して0.3点下がる」というものだった。

Leiva氏は、「回答した学生のうち、1日の携帯利用時間が6時間未満だったのは41%にとどまった。一方、毎日12時間以上も携帯を使っている学生は10%に上った。87%は、毎日携帯を持って登校すると答え、約70%は、教室でも携帯を使用することがある」と話した。

ロス・アンデス大学児童・青少年精神病学の教員を務めるAndrea Aguirre氏は、「児童・青少年が携帯電話を過度に使用すると、睡眠障害が起こる恐れがある。スクリーンから出る光線が強烈で、直接それが眼に入ると、メラトニン生成に影響が及び、睡眠の質に悪影響を及ぼし得る。これによって、彼らの学校での振る舞いに影響が及び、注意力低下・記憶力低下・イライラしやすいなどの症状を招きやすい」と指摘した。

さらに憂慮すべき問題は、携帯の使用に社会経済レベルが及ぼす影響。社会経済レベルがA、B、C1(高所得層)世帯の学生は、1日平均5時間携帯電話を使用している。一方、C3・Dレベル世帯の学生は、1日平均8時間使っている。学生の88%は、学校には携帯利用に関する決まりがあるとしており、A、B、C1レベル世帯の子供が通う学校の携帯に関する決まりは、「教室内で携帯電話を使用してはならない」など、最も細かく定められていた。

サンティアゴ大学教育・情報通信技術センターおよび革新センターのJuan Silva所長は、「学生が携帯の使用をコントロールすることは、教育において大事なポイントとなる。子供本人だけではなく、親も教育する必要がある。学校と家庭の間に、対話を通じた良好な関係性を築かなければならない」との見方を示した。(編集KM)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携