「女性は土俵から降りて」問題、日本の男女の権利について考えてみる―中国メディア

Record China    2018年4月10日(火) 22時20分

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8日、中国メディア・界面新聞は、「日本における男女の権利の来歴を理解するため」として、中国社会科学院文学研究所の孫歌氏の著作を掲載した。資料写真。

2018年4月8日、大相撲の春巡業で人命救助のため土俵に上がった女性らに「土俵から降りて」とのアナウンスが向けられた問題に関し、中国メディア・界面新聞は「日本における男女の権利の来歴を理解するため」として、中国社会科学院文学研究所の孫歌(スン・ガー)氏の著作「必要なのは女権か、それとも男権か?日本の家庭観察」を掲載した。

文章は冒頭、「日本は男尊女卑の社会。女性が権力を握った時代もあるが、こうした過去と現代の女性は無縁だ」と指摘し、「戦後の経済急成長で生活のためにより奔走する必要がなくなった女性はますます社会の外に押し出されることとなった。大企業の重要なポストはほぼ男性一色で、女性は高い教育を受けた人でも納得いく仕事を見つけることは困難だ」などと紹介している。

そして、出産後に退職するケースや育児を終えた後の再就職が難しいことにも言及。その上で、「社会的地位の不平等は本来であれば女性らの反発を引き起こすはずだが、おかしなことに日本ではこれまで影響力を持つ運動が起こらなかった」と説明し、フェミニズムが大きく発展しない背景には女性に対する社会の抑圧があるだけでなく、「多くの女性が現状に安んじることを望んでいる」という事情があると指摘している。

文章はこの例として、ある若い女性が「女性に生まれて良かった。もし仕事に我慢できなくなっても結婚という逃げ道がある」と語ったことを紹介し、さらに「社会で地位を持たない女性だが、家の中ではある種の補償を得ている」と説明。ここでは多くの家庭で妻が家計を管理していること、夫の小遣いも妻から渡されることなどについて触れ、「もしかしたら日本の男性は世界の男性の中で最も依存心が強いのかもしれない」と分析している。

文章は「日本の男性は会社で上司の指示に従い、家では妻の世話に依存する。父親不在でも家庭は何とかなるが、母親がいなければ往々にして大混乱になる」と論じ、夫が邪魔者扱いされるケースがあることにも言及。日本が男女の権利問題以上に深い社会問題を抱えている可能性を指摘している。(翻訳・編集/野谷

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