漢方薬「熊胆」メーカーへの抗議は中国人にも動物愛護精神が芽生えた証―米メディア

Record China    2012年2月20日(月) 18時7分

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17日、米メディアは「熊胆メーカーの上場計画が大衆の怒りを買う」と題した記事を掲載した。写真は福建帰真堂の北京支店。

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2012年2月17日、AP通信は「熊胆メーカーの上場計画が大衆の怒りを買う」と題した記事を掲載した。19日付で環球時報が伝えた。

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高級漢方薬「熊胆(ゆうたん)」の中国最大手メーカーが上場を申請し、中国全土から非難を浴びている。これは日増しに豊かになっていく中国人の環境と野生動物に対する態度が、今まさに転換期を迎えていることを表しているといえるだろう。

17日、芸能人や作家など各界著名人が連名で中国証券監督管理委員会(証監会)にこのメーカー、「福建帰真堂」(福建省)の上場を反対する旨の抗議文を提出。生きたままの熊から熊胆の原料となる胆汁(たんじゅう)を採取する同社のやり方にマイクロブログでも抗議が殺到している。

「熊農場」で飼育される熊を狭い檻(おり)に閉じ込め、生きたままの状態で胆のうにカテーテルを突き刺し、胆汁を採取するというやり方があまりにも残忍だと動物愛護団体も猛反発。しかも、抗生物質も与えていないことから、熊が感染症にかかっている恐れもあると警告している。

中国でも動物の権利が徐々に重視され始めているようだ。元NBAプレーヤーのヤオ・ミン姚明)や国際スターのジャッキー・チェン(成龍)も公共CMに出演し、フカヒレを食べないよう訴えるなど、絶滅の危機に瀕する動物の保護活動を行っている。中国人も環境や野生動物の保護に対する意識が高まってきているのだろう。

こうした批判に対し、中国中薬(漢方薬)協会の房書亭(ファン・シュウティン)会長は「熊の養殖は違法な狩猟の防止になり、野生熊の保護につながる。中国は漢方の伝統を守らなければならない」と反論している。アジア動物基金(AAF)のデータによると、野生の熊の平均寿命は30年だが、養殖された熊の平均寿命はわずか4〜5年にすぎない。(翻訳・編集/NN)

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