著名建築家・梁思成氏の文化財旧居が勝手に取り壊される、当局は「最悪の事件」―北京市

Record China    2012年2月10日(金) 12時45分

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9日、文化財に指定されている中国・北京市の梁思成・林徽因夫妻の旧居が勝手に取り壊された問題で、同市文物局の局長が「近年で最悪の事件」と非難した。写真は建物が取り壊され、廃墟と化した旧居。

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2012年2月9日、文化財に指定されている中国・北京市の梁思成(リアン・スーチョン)・林徽因(リン・ホイイン)夫妻の旧居が勝手に取り壊された問題で、同市文物局の局長が「近年で最悪の事件」と非難した。シンガポール華字紙・聯合早報が伝えた。

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夫妻の旧居は北京市東城区北総布胡同にある北京の伝統的家屋「四合院」。2009年に中国国家文物局に「移動してはならない文化財」に指定された。ところが、今年初めに同市文物局が知らない間に取り壊されていたことが判明。これに対し、周辺一帯を開発していた業者は「古かったので『メンテナンスのための取り壊し』を行った」と弁明した。

これを受け、同市文物局の孔繁峙(コン・ファンジー)局長は「文化財に指定された建物を公然と取り壊すとは。近年の北京で最悪の取り壊し事件。明らかな違法行為だ」と非難した。旧居は2009年にも商業施設建設のため、取り壊されそうになったが、市民らから強い反対の声が上がり、北京市規画委員会が中止させている。

梁氏は第2次大戦時、米軍に奈良や京都を爆撃しないよう進言し、貴重な文化財を救ったとの説がある著名な建築家。夫人の林氏は著名な詩人、建築史家で、中国の建国60周年を記念して行われたアンケート「最も美しい女性12人」で1位に選ばれたこともある。夫妻はこの旧居で1931年から1937年まで暮らしていた。(翻訳・編集/NN)

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