名画の贋作が横行、鑑定書付きで販売―中国

Record China    2011年10月25日(火) 12時11分

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23日、中国の高級骨董品街・琉璃廠の画廊で、多くの贋作の書画が老舗画廊の鑑定書付きで販売されている。その仕入れ元となっている骨董市場・潘家園には本物は1点もないという。写真は潘家園骨董市場。

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2011年10月23日付の北京晨報によれば、中国では多くの贋作の書画が鑑定書付きで販売されているという。北京の骨董品市場・潘家園でわずか数百元で販売されている粗悪な贋作が同市内の高級骨董品街・琉璃廠の画廊に流れると数千元、さらには十数万元という価格に跳ね上がることもある。中国の国営テレビ局・中央電視台がこれを追った。

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山東省から北京へやってきたある書画愛好家は、琉璃廠の画廊で、現代画家・史国良(シー・グオリアン)と馬海方(マー・ハイファン)の絵画を合わせて1万元(約12万円)で購入した。どちらも画家本人の署名入りで、300年の歴史を持つ老舗画廊である栄宝斎の鑑定書付きの物だった。

もしこれが本物であれば良い買い物ができたはずだったが、その後鑑定してもらったところ、贋作であることが判明。1万元で購入した2点の作品は、本来は70万元に相当する価値があるという。鑑定した専門家によれば、今年に入って鑑定した馬海方の書画は100点を超えるが、その9割が贋作だったという。

中央電視台の記者が栄宝斎を取材したところ、同画廊の関係者は「そうした鑑定書はすべて偽物だ。栄宝斎がそうした画廊に鑑定書を提供したこともない」と話し、贋作を販売している当の画廊も「鑑定書と書画はいずれも偽物である」と認めた。こうした画廊は、本来の市場価値の10%ほどの安値で「名画」を販売している。そのやり方は元の作品を写真撮影し、模写するというずさんなものだ。

また、それらの主要な仕入れ先となっている潘家園骨董市場で「名画」として販売されている美術品も、関係者への取材から「すべて偽物。本物など1点もない」ことが分かっている。この市場では1日当たり1万点の美術品が売れていくという。(翻訳・編集/岡田)

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