<在日中国人のブログ>日本人はなぜ畳の上で寝るのか?

Record China    2011年10月18日(火) 9時57分

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15日、孔子の第75代直系子孫で日中関係評論家の孔健氏は、「日本人はなぜ畳の上で寝るのか?」と題した記事を中国のブログサイトに発表した。写真は日本の温泉旅館。

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2011年10月15日、孔子の第75代直系子孫で日中関係評論家の孔健(こう・けん)氏は、「日本人はなぜ畳の上で寝るのか?」と題した記事を中国のブログサイトに発表した。以下はその概略。

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日本人の特徴を最も良く表している生活用品といえば、「畳」だろう。日本人は昔からベッドも椅子もテーブルも使わない。来客があっても、その上に座って茶を飲みながら歓談する。そのため、日本人の家に上がる時は靴を脱がなければならない。履いたまま上がるというのは、中国でいえばベッドの上に土足で上がられるのと同じことだ。

現代の日本人は西洋式の建築スタイルを取り入れたとはいえ、畳の部屋がないと落ち着かないらしい。多くの家庭はソファや椅子、テーブル、ベッドなどを置くようになったが、一方で畳を敷いた和室もあるという和洋折衷が一般的だ。ソファに腰掛けるより、畳の上で膝を曲げて座る方が安心するという日本人は多い。

畳は家の中だけでなく、映画館や講堂といった公共の場にも敷かれている。話を聞く時や映画を見る時、あぐらをかいて身じろぎひとつしないまま何時間でもいられる日本人は本当にすごいと思う。畳は一種の工芸品だ。日本には畳の博物館もあり、畳で作られたテーブルや椅子などが展示されている。その精巧な作りには驚嘆するばかりだ。

畳はベッド、絨毯、椅子、ソファなどの役割を備えているため、非常に経済的。同じ広さの部屋を作る際、畳の部屋のコストは西洋スタイルのわずか3〜4分の1だ。ベッドも椅子もテーブルも置かずに済むため、空間を有効的に活用できる。日本の国土の狭さにピッタリの優れものだ。

日本人には生活を芸術化する傾向がある。華道や茶道はその極みともいえるだろう。著名な作家・陳舜臣氏によると、日本人は日常生活の痕跡を消したがる。美しくないものには工夫をこらし、芸術的な処置を加える。例えば、日本人はオムツを大っぴらに外に干さないし、街中で物を食べることもしない。

また、日本家屋の煙突は非常に小さく、目立たない場所に取り付けられている。客をもてなす時の雰囲気も食事を楽しんでもらうというよりは、神様にお供えをするような厳かさだ。中国では食い散らかす方が「主人も客もリラックスできた」ことの証で喜ばしいことなのだが。

寝るという行為も日本人にとってはあまりにも「動物的」なため、隠したいことの1つ。ベッドは「主はここで寝ています」と客に宣言しているようなものだが、布団なら起床後に畳んで押し入れにしまえば、きれいさっぱり痕跡を消し去ることができる。

日本人の家に行くと「赤貧洗うが如し」でひどい貧乏なのかと思ってしまう。だが、こうした寝ている場所さえ隠してしまうような芸術的な処置は非常に爽やかで、清潔感を感じさせる。(翻訳・編集/NN)

●孔健(こう・けん)

孔子の直系第75代目の子孫で、孔子研究家、日中関係評論家。山東大学日本語学科を卒業、1985年に来日。96年、チャイニーズドラゴン新聞を創刊。NPO法人日中経済貿易促進協会理事長などさまざまな日中関連の機関で代表を務める。「日本人は永遠に中国人を理解できない」「日本との戦争は避けられない」など著書多数。

※本記事は筆者の承諾を得て掲載したものです。

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