2011年10月7日、香港紙・文匯報は、中国が製造大国からイノベーション大国に転換するに当たり、アップルの創始者であるスティーブ・ジョブズ氏のような人物の登場が望まれると伝えた。以下はその内容。

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ジョブズ氏が5日逝去し、世界は悲しみに包まれ、多くの人々が哀悼の意を表した。ジョブズ氏は革命的な製品を数多く世に送り出し、科学技術と日常生活を一体化し、世界を変えた。中国は現在、成長モデル転換の重要な時期にあり、ジョブズ氏のような人材の養成が必要になっている。

ジョブズ氏は大学を中退後、アップルコンピュータを共同で設立。世界初のパーソナルコンピューターを世に送り出し、瞬く間に名声を博した。しかし、社内の揉め事などからアップルを追われ、自身で会社を設立した。その後アップルは業績不振に陥り、ジョブズ氏の会社を買収する形で再びジョブズ氏を招き入れた。

返り咲いたジョブズ氏は、iPod、iPhone、iPadなど革命的な製品を次々と開発し、同社の業績は急上昇。今年8月にはエクソンモービルを抜き時価総額で世界一の会社となった。

ジョブズ氏は、科学技術と芸術、生活を一体化させ、便利で機動性に富み、しかもスマートでおしゃれな電子製品を創造することによって、ユーザーが手中の電子製品を使って世界中の友達や会社と手軽に交流することを実現した。コンピューター技術や情報を身近なものとし、人類のIT技術の運用に革命的な変革をもたらしたのだ。

中国は今まさに、成長モデル転換の重要な時期にあり、ジョブズ氏のようなイノベーションタイプの人材が求められている。中国のネットユーザーの多くは「中国のジョブズはどこに？」とスーパーヒーローの登場を渇望している。

こうした人物の出現に重要なのは、中国社会が広々とした自由な外部環境を提供し、創造的な思考を発揮させるだけの十分な空間を持たせることである。また、こうした人物には、ジョブズ氏のような先進的な思考や失敗に挫けない強い心、束縛を突破する勇気、真理を堅持する精神などが求められる。もし両者が遭遇したならば、「中国のジョブズ」の誕生はそれほど遠いことではないだろう。（翻訳・編集/HA）