日本から中国に伝わった環境保護意識、「福島原発と南京梧桐」―英紙

Record China    2011年3月21日(月) 21時27分

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17日、英紙が「福島原発と南京梧桐(アオギリ)」と題した記事を掲載した。写真は南京市に街路樹として植えられているアオギリ。

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2011年3月17日、英フィナンシャル・タイムズ中国語版は、「福島原発と南京梧桐(アオギリ)」と題した記事を掲載した。以下はその概要。

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福島原発は日本に建てられ、南京梧桐は中国で育っている。両者には何の関係もないようにみえる。共通点は、両者とも中国版ツイッター・新浪マイクロブログのアクセスランキングに載ったことだ。福島原発は6位、南京梧桐は7位で僅差だというのも興味深い。

南京市政府は地下鉄3号線の建設を計画しており、その計画のために900本もの南京梧桐を撤去するという。以前なら問題にもならなかった計画が、今回、民衆による樹木の保護運動にまで発展したのだ。

フランスのアオギリが南京市に植樹されたのは前世紀の20〜30年代。以来、アオギリは同市の「代名詞」と呼ばれるようになった。中国中央テレビ(CCTV)13チャンネルで、近年、同市の都市建設の「必要」によって、もともと2万本あった樹齢60〜90年の南京梧桐が3000本にまで減らされたとの報道があった。

これに触発されてか、多数の南京市民が「樹木保護運動」を起こした。小学生も含まれる南京市民が、撤去が予定されている南京梧桐に緑色のリボンを結び、市民代表者・李春華(リー・チュンホア)氏が南京市長に手紙を書いた。その後マイクロブログを通じて支援者が全国に広がり、その声は台湾にまで届いた。

危機感をもったのか、同市政府はすぐに行動した。市長は李春華氏に返事を書き、市政府は地下鉄建設の過程で樹木保護に努めるとの約束をしたのだ。南京市に限った話ではない。東日本大震災発生後の15日、原子力発電所の建設計画に変更はないとの見解を示していた中国政府が翌16日、「新規原発建設の許可を一時停止する」と発表したのだ。これは多くの関係者にとって予想外の出来事だった。

福島原発の爆音が中国に伝わり、中国の官僚と民衆の環境意識を呼び覚ましたのかもしれない。(翻訳・編集/津野尾)

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