中国の高速鉄道は安全?時速480km記録したのは「3つの“ながら”工程」の成果―中国メディア

Record China    2011年2月24日(木) 5時23分

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22日、中国新聞週刊は、人民日報陝西支社の杜峻暁支社長の寄稿を掲載し、中国でみるみる敷設が進んでいる高速鉄道の安全性に警鐘を鳴らした。写真は陝西省西安市と河南省鄭州市を結ぶ高速鉄道。

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2011年2月22日、中国新聞週刊は人民日報陝西支社の杜峻暁(ドゥー・ジュンシアオ)支社長の寄稿を掲載し、中国でみるみる敷設が進んでいる高速鉄道の安全性に警鐘を鳴らした。

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杜支社長が昨年、中国の輸送インフラ建設企業チャイナ・レールウェイ・グループ(中国中鉄)の関係者と会食した時のこと。聞き捨てならない言葉を聞いた。「09年にうちを定年退職したエンジニアがこう漏らしたんだ。“わたしは絶対に高速鉄道には乗らない”ってね」。

中国国内で急速に建設を進めている高速鉄道だが、特にこれまで重篤な事故発生のニュースを聞いたことがない。しかし、杜支社長は前出の発言を受け、「これまで無事故=今後も無事故」では決してあり得ないとしている。北京と上海を繋ぐ京滬路線が先日、時速486.1kmという世界最高を更新する走行スピードを記録したと報じられたが、この飛行機並みの速度を誇る高速鉄道がひとたび事故を起こせば、多くの人命にかかわる危険があるのだとも。

杜支社長は昨年8月、西安鉄道局の招待を受け、陝西省西安市と河南省鄭州市を結ぶ高速鉄道の路線に試乗した。最高時速350kmのスピードを出す車体は、従来の鉄道とは似ても似つかぬほど美しい出来ばえだ。運転室に特別に入室させてもらうと、運転士同士が走行速度や前方の状況について声に出して報告しあい、互いにそれを復唱していた。それは、走行中に万が一にでも眠気を催さないようにとの措置だそうだ。その時、不意に“バード・クラッシュ”が発生。運転席の窓にクラッシュした飛行中の鳥は見る間に砕け散り、窓は一瞬にして血まみれになった。しかし、運転士らはこれを即座にワイパーでふき取ると、何事もなかったかのように列車は走行を続けた。

杜支社長のある知り合いは、先進国での高速鉄道建設は慎重に慎重を重ね、時間をかけるものなのだと言っていた。線路を敷設してからも、それが自然と沈下し、地面になじむまで待つのだそうだ。その上、各種の実験や検査、試運転を重ねるものなのだという。それに比べ、中国の鉄道建設は「3つの“ながら”工程」だと杜支社長は形容した。これは「測量しながら、設計しながら、工事をする」ということ。「鉄道建設会社のエンジニアが高速鉄道に乗らないと言っているのは、彼が臆病だからというわけだけではないだろう」と結んでいる。(翻訳・編集/愛玉)

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