米アップルの下請け工場、洗浄液で作業員137人が中毒症状起こす―中国

Record China    2011年2月18日(金) 5時39分

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15日、iPadやiPhoneでお馴染の米アップル社は、中国の下請け工場で作業員137人がノルマルヘキサン中毒を起こしていたことを認めた。写真は北京のアップルストア。

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2011年2月15日、iPadやiPhoneでお馴染の米アップル社が、中国の下請け工場で作業員137人がノルマルヘキサン中毒を起こしていたことを認めた。17日付で北京晨報が伝えた。

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問題が指摘されたのは、浙江省にあるアップルの下請け工場、「勝華科技蘇州工場」。中国の36の民間環境保護団体が昨年、この問題を取り上げ、アップル側に回答を求めていた。アップルはこれまで明確な回答を避けてきたが、15日になって初めて25ページに渡る報告書を公開。同工場で作業員137人がノルマルヘキサン中毒を起こしていたことを正式に認めた。風通しの悪い環境で作業員に有機溶剤ノルマルヘキサンで液晶画面などの洗浄をさせていたことが原因とされた。

中毒症状を起こした137人は病院で治療を受け、現在は大半が元の職場に復帰している。だが、職業性疾病と診断された一部の作業員は中国の「職業病予防法」に違反し、退職を迫られているという。ノルマルヘキサン中毒では手足のしびれや脱力などの症状が見られ、重症になると歩行困難などを引き起こす。(翻訳・編集/NN)

時事通信社発行の「家庭の医学」によると、有機溶剤は一般に肝障害と神経系のまひを起こします。これに加えて、それぞれの溶剤に特徴的な毒性もあります。

50年ほど前、サンダルの底を貼る工場で、接着剤に使われていたベンゼンにより、骨髄の造血機能が障害されるための再生不良性貧血が多発したことがあります。またベンゼンは白血病とも関係する可能性があります。そこで代わってノルマルヘキサンという有機溶剤を使うようにしたところ、こんどは手足の先からしだいにしびれがひろがる末梢神経障害が報告されました。

化学繊維工場で使われる二硫化炭素は動脈硬化をひき起こし、目の網膜の障害や心筋梗塞の増加があります。このほかクロロホルムや四塩化炭素など塩素系有機溶剤では特に肝臓障害が強くあらわれます。

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