化学工場爆発のデマで1万人が大パニック、背景に環境汚染に対する懸念―江蘇省塩城市

Record China    2011年2月15日(火) 20時33分

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14日、江蘇省塩城市響水県で「化学工場が爆発し、有毒ガスが漏れ出した」とのデマが流れ、パニックを起こした付近住民が逃げる途中に4人が死亡した事件で、中国紙は「背景に数年にわたる環境汚染への懸念があった」と指摘した。写真はデマ騒ぎのあった響水県。

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2011年2月14日、江蘇省塩城市響水県で10日早朝、「化学工場が爆発し、有毒ガスが漏れ出した」とのデマが流れ、パニックを起こした付近住民が逃げる途中に4人が死亡した事件で、中国紙・第一財経日報は「背景に数年にわたる環境汚染への懸念があった」と指摘した。

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事件が起きたのは10日早朝。化学工場が密集する同県陳家港村で「付近の工業パークで化学工場が爆発し、有毒ガスが漏れ出した」とのデマが流れ、住民がパニック状態となり、一斉に逃げ出す騒ぎに。道路は大渋滞となり、10人余りを乗せた農業用軽トラックが川に転落、4人が死亡、3人が負傷する惨事も起きた。

同県政府報道官によると、その日避難した人は1万人以上。いずれも県中心部に向かったため道路は大変な混雑となった。騒ぎが鎮静化したのは夜が明けてからだという。今のところ、デマの出所は分かっていない。

同県は化学工場の密集地帯。これほどの騒ぎが起きた背景には、住民たちが日頃から環境汚染に対する懸念を抱いていたからだと記事は指摘する。デマの発生源となった陳家港村の工業パークは2002年にオープンし、現在は40以上の化学工場が操業しているが、普段から刺激臭が漂ってくるほか、2007年に死亡事故、2010年も30人以上が中毒を起こす事故が起きている。

付近住民はこの工業パークについて、「身近に爆弾を抱えているようなもの。いつどんな重大事故が起きるとも限らない」と不安を口にしている。同パークは「環境保全型」を謳っているが、工場の排水が直接付近の川に垂れ流されている実態が地元メディアに報じられたこともあるという。(翻訳・編集/NN)

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