文革の後遺症?中国社会を揺るがす「暴力文化」―英メディア

Record China    2010年12月27日(月) 13時7分

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22日、中国で新たな「暴力文化」が育っていると英メディアが指摘した。写真は警備を強化する海南省海口市の幼稚園。

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2010年12月22日、英BBCは、中国で新たな「暴力文化」が育っていると指摘した。25日付で環球時報が伝えた。

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今年になって、幼稚園を標的とした襲撃事件が頻発し、中国社会を揺るがしている。これらの事件について上海復旦大学の孫時進(スン・シージン、音訳)教授が、その背景に隠された問題を指摘した。孫教授によると、60〜70年代の文化大革命を経験した世代は、暴力が問題を解決できる唯一の方法とみなすようになってしまったのだという。文革世代が中年期を過ぎ、変化めまぐるしい中国社会で落伍者となりつつあると感じ、その攻撃性を現し始めた、との分析だ。

上海市楊浦区で9月、ある集合住宅の警備員が、駐車代をめぐって来訪者と口論になり、3人を刺殺した後自殺するという事件が起きた。事件を目撃した住民の1人は、「だれかが少しでも譲歩したなら防げたはずだ」と語った。

3月以降、中国では幼稚園や学校を襲う事件が続いており、21人が死亡、90人以上が負傷している。善良な民衆を殺人犯に変えてしまう「その怒り」とは何なのか。同教授は、ほとんどの容疑者が文革前あるいは文革期に生まれた世代だと指摘、「60年代を生きたこれらの人々は権威の下で生活し、反抗が許されなかった。彼らにとって弱い人々だけがストレスのはけ口になる」と述べた。

文革以降の世代の場合は反対に、自尊心を傷つけられたり、失望したりしたときには、自殺を選ぶ傾向があるという。(翻訳・編集/津野尾)

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