4000年の“ほら穴式”伝統住居、その最後の住人たち―山西省

Record China    2010年8月17日(火) 16時18分

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9日、黄河が運んだ土が堆積した黄土高原。山西省の南部にあたるこの土地に、中国西北地区独特の伝統的な洞穴式住居「ヤオトン」を守る最後の人々が暮らしている。

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2010年8月9日、黄河が運んだ土が堆積した黄土高原。山西省の南部にあたるこの土地に、中国西北地区独特の伝統的な洞穴式住居「ヤオトン」を守る最後の人々が暮らしている。

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ヤオトン(漢字では窰洞)は、山西省、河南省、陝西省など黄土地帯の広域に分布する伝統的住居。その構造から中国北部の「地下四合院」とも形容され、約4000年もの間受け継がれてきた。山西省南部の様式は平坦な土地に四角形の穴を掘り、その四辺の壁面に横穴を掘って住居とするタイプ。乾燥した気候のため土はレンガのように硬く丈夫になり、地下に居室をつくるため年間の室温が安定し、冬は暖かく夏は涼しく、風や騒音を遮るなどの利点を備えた合理的な住居だ。

それでも経済発展の恩恵で豊かになった人々は次々とヤオトンを離れ、普通の住居へ移って行ったという。現在でも住み続けているのはほとんどが老人か、あるいは経済的な理由で転居のできない人々である。残された彼らが、数千年続いたヤオトンの歴史を守る最後の砦。しかし、それが無人の廃墟となるのは時間の問題なのかもしれない。(翻訳・編集/愛玉)

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