<中国気になる話>高齢者所在不明事件が示すもの=家族の絆を失いつつある日本―中国メディア

Record China    2010年8月6日(金) 18時34分

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10年8月、レコードチャイナのライターによるブログ「Kinbricks now」によると、日本の「幽霊人瑞」(高齢者所在不明事件)が中国メディアの注目を集めているという。写真は102歳になる儲祥鳳さん。

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2010年8月、レコードチャイナのライターによるブログ「Kinbricks now」によると、日本の「幽霊人瑞」(高齢者所在不明事件)が中国メディアの注目を集めているという。

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先日、東京都男性最高齢である111歳とされてきた加藤宗現さんが、実は死亡していたことが発覚した。その後の調査で所在不明の高齢者が続々と見つかり、厚生労働省発表では4日までに22人以上が所在不明だと判明した。「長寿の国」日本で起きた、奇妙な事件を中国メディアも注目している。

中国では100歳を越えた老人のことを「人瑞」と呼び敬う。今回の事件は「幽霊人瑞」との名称で報じられている。2010年8月5日付中国網は記事「連日の人瑞『失踪』事件を評する=『失った』のは人だけではない」を掲載した。

日本には100歳以上の高齢者が4万人以上存在するとの統計があるが、事件はこのデータの信頼性に疑問符を投げかけるものになったと同紙は指摘する。それと同時に深刻な高齢化問題に直面している日本が、法律、行政、高齢者保護制度などさまざまな面で欠陥をかかえていることを浮き彫りにしたと指摘している。

日本の高齢者は施設や家族とともに住んでいるケースもあるが、一人で住んでいるケースも多い。ゆえに老人の「孤独死」はもはや一般的となりつつある。社会福祉機関や自治体職員らの訪問がなければ、死亡後、長期間にわたり発見すらされないことも多い。加藤さんのケースは親族が死を隠し年金を受給していたというケースだったが、東京都内最高齢で20年以上も行方不明となっている古谷ふささんのケースはより根が深い。

日本メディアの報道によると、行方がわからない高齢者の多くは、金銭的な問題ではなく、家族が行方を知ろうともしなかったことが原因だと報じている。家族の感情の「喪失」が高齢化社会における社会保障制度を破壊しつつあるのだ。日本社会が「性善説」に基づいた高齢者関連法規の見直しを検討するのもやむをえないところだろう。(筆者:chinanews)

■中国在住経験を持つ翻訳者Chinanews氏は、ニュースサイト「Kinbricks now」「21世紀中国ニュース」を運営。ネットの流行から社会事情、事件、スポーツ、芸能など中国関連のトピックを幅広く紹介している。

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