急増する中国官民の金保有高=人民元の国際化促進の裏付け、が狙い?―中国誌

Record China    2010年7月14日(水) 15時15分

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2010年7月13日、中国経済週刊は記事「中国の民間黄金保有量は3000トン超に=国家備蓄の3倍」を掲載した。成長を続ける中国の黄金市場。実はその背景には中国の国家戦略があるという。写真は北京市のデパート、黄金宝飾品売り場。

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2010年7月13日、中国経済週刊は記事「中国の民間黄金(金のこと)保有量は3000トン超に=国家備蓄の3倍」を掲載した。

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6月18日、国際金価格は1オンス=1262.1ドル(約11万2000円)と史上最高値を更新した。ゴールドマンサックスは、米国の低金利政策、欧州の債務危機を背景にファンドや銀行が黄金投資を増やし、年内に1400ドル代にまで上昇すると予想している。

金融危機後、中国の黄金備蓄増加の動きが世界的な注目を集めた。2009年末時点の黄金備蓄量は世界5位の1054トンに達している。国家為替局の易綱(イー・ガン)副局長は今春、備蓄量はここ数年で400トン増加したと発表した。また民間の黄金保有量も3000トンを超えたと推計している。

成長を続ける中国の黄金市場。実はその背景には中国の国家戦略があるという。中央銀行上海本部金融市場管理部の王振営(ワン・ジェンイン)副主任は先日、「第7回上海金融派生商品市場フォーラム」に出席。中国黄金市場の発展は人民元国際化の布石だと言明した。貿易決済に用いられるか、金融製品の価格として採用されるかが国際通貨の証になるという。、「中国に最もふさわしい金融商品は黄金です。中国の黄金市場を発展させれば、世界的な影響力を持つようになり、人民元の国際化にとってきわめて重要な役割を果たすことになるでしょう」と王副主任は説明した。

一方で中国黄金市場の急成長には負の側面もある。過去5年、中国の黄金需要は年平均13%のペースで成長している。2009年には314トンを生産し南アフリカを抜いて世界一に、消費ではインドネシアを抜いてやはり世界一となった。しかし「世界一」の称号は国家の統一的な黄金戦略の欠如を示すものであり、地方政府は財政収入を増やすために黄金鉱山の採掘を急いでいる。中国の黄金生産企業は800社を数える。1社当たりの平均はわずかに0.4トン。分散化の問題が明らかになっている。希少な資源を食いつぶすやり方では長期的は発展は望めないと不安視されている。(翻訳・編集/KT)

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