<調査>父兄の8割「家庭は子供の補習の場」、道徳・人格教育がおろそかに―中国

Record China    2010年5月20日(木) 17時5分

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13日、天津市で行われた教育に関する調査によると、父兄の約80%が「子供の学習は学校だけでなく、親も関わるべき」と回答していることが分かった。これに対し、専門家は「親が学業に干渉しすぎることは子供の将来にとってマイナス」と指摘している。資料写真。

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2010年5月13日、天津市婦女聯合会と天津市家庭教育研究会が行った教育に関する調査によると、父兄の約80%が「子供の学習は学校だけのものでなく、親も関わるべきだ」と考え、約60%が「親も家庭で子供の学習を指導すべきだ」と回答していることが分かった。これに対し、専門家は「親が学業に干渉しすぎることは子供の将来にとってマイナス」と指摘している。中国青年報が伝えた。

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調査は前出の2機関が1000人以上の父兄に対して行った。それによると、41.4%が「学習が子供の成長における最重要事項」と答えた。さらに、59.8%が「家庭での学習指導は父兄の本分」と考え、「自ら子供の学習の面倒を見る」(65.0%)、「子供との話題でもっとも多いのは勉強のこと」(65.0%)と回答した。反面、子供の心身の健康状態や生活習慣、友達との交流など、子供の道徳教育や人格形成に関連する部分に対して、関心が不足している家庭が多いことも明らかになった。

また、重慶市が学生に対して行った調査では、「家では家事を一切しない」(21%)、「朝、自分の布団をたたまない」(56%)、「食事の後片付け、洗濯は自分でしない」(70%)、「炊事はしたことがない」(91%)と、勉強以外のことは親まかせにしている学生が多いことが分かった。中には、通学かばんの整理まで親がしているという学生も。

しかし、実際には「家事は意義があるし、面白い。自分もやってみたい」と回答した学生が67%にも上っており、学生らの意識の問題ではなく、父兄が子どもに家事をさせないという実態が推測されている。

こうした傾向に対し、天津市社会科学院社会科学研究所の関頴(グアン・イン)研究員は「多くの父兄が家庭で学習サポートの役割を担っているが、これは子供の健康な成長にむしろマイナスの影響を与えている」と指摘する。

さらに、「家庭で行うべき最も大切な教育は、道徳教育や人格形成のための教育」と話し、「親が子の学業に干渉しすぎることによって親子関係に不和を生じさせる可能性が高い。こうした家庭教育の間違いが子供の将来に大きく影響する」と警告している。

なお、09年7月に中国青年報が大手ポータルサイトを通じて行った調査では、56%の回答者が「今どきの親は子どもの心を理解していない」とし、「親とのコミュニケーションに問題を感じない」と答えたのはわずか4%だった。(翻訳・編集/HA)

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