異常ワクチン接種で死亡・後遺症事故相次ぐ=被害者家族に口封じの脅迫電話も―山西省

Record China    2010年3月23日(火) 12時10分

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17日、中国経済時報は、山西省でのワクチン異常死事件に関する告発記事を掲載した。写真は告発記事を担当した王克勤記者。汚職官僚の追求で知られ、同氏の記事をもとに逮捕された官僚は160人を超えるという。

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2010年3月17日、中国経済時報は、山西省でのワクチン異常死事件に関する告発記事を掲載した。ワクチン接種後に死亡した子ども4人、後遺症を負った子ども74人が確認されたという。

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問題はB型脳炎やB型肝炎、BCGなどのワクチンの保存・管理にあった可能性が指摘されている。2005年、山西省はワクチンの管理、配送を中国衛生部旗下の企業・北京華衛時代医薬生物技術有限公司に委託したが、その入札にあたっては正しい手続きがとられていなかったという。

記事を受け、山西省衛生庁は記者会見を開き「報道は事実無根」と反論した。記事でリストアップされた後遺症を負った児童15人のうち10人は確認されたが、ワクチンの異常反応が確認されたのはわずかに1人。その児童が接種したワクチンも、記事で取り上げられた問題ワクチンではなかったという。

一方で配送センターの委託入札手続きの不備は認めた。北京華衛時代医薬生物技術有限公司が支払ったリスク対策費50万元(約659万円)の一部を担当者が着服、高級車を購入していた事実が確認された。担当者はすでに任を解かれたという。また、記事はワクチン禍を2008年の事件と伝えているが、すでに保管体制は切り替えられ、現在は問題がないとも主張している。

19日付の中国経済時報は「報道は全て事実であり問題があれば法的責任を負う」と発表、改めて記事の正当性を訴えた。なお17日夜、中国衛生部は「事件を重く見ている。ただちに調査するよう山西省衛生庁に命じた」と発表した。

22日付香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは、被害者の親に「これ以上、追求すると殺す」などの脅迫メール、電話があったことを報じている。脅迫を受けたのは10人以上。追求をやめれば10万元(約132万円)を支払うとも持ちかけてきたという。(翻訳・編集/KT)

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