重金属汚染が表面化、09年に血中鉛濃度が基準値以上の住民4035人―中国

Record China    2010年1月28日(木) 6時39分

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25日、中国環境保護部の周生賢部長は、中国で09年に発生した重金属汚染などの重大環境汚染事件は12件に上り、血中鉛濃度が基準値以上の住民が4035人に上ったことを明らかにした。写真は広東省清遠市の工場周辺に住む鉛中毒にかかった児童。

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2010年1月25日、中国新聞社によると、中国環境保護部の周生賢(ジョウ・ションシエン)部長は、北京市で同日開催された中国環境保護工作会議で、中国で09年に発生した重金属汚染などの重大環境汚染事件は12件に上り、血中鉛濃度が基準値以上の住民が4035人、カドミウミによる汚染が基準値以上の住民が182人に達したことを明らかにした。

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周部長は、09年8月に陝西省宝鶏市鳳翔県、湖南省武岡市、雲南省昆明市で児童の血中鉛濃度が基準値以上に達していたことが相次いで発覚したことに触れ、「重金属や残留性有機汚染物による長期汚染問題が表面化し始めた」と指摘。その後も各地で重金属による汚染事件が報告されるなど社会問題化しており、「中国の環境問題は依然として深刻な状況にある」と語った。

専門家は「重金属汚染は短期間に発見される可能性が低く、企業周辺の環境や人体への悪影響が一定程度蓄積された後に初めて明らかになる。そのため汚染を改善・解消するためには総合的な対策が必要である」と指摘する。

こうした状況に対し、環境保護部は09年に国務院の9部門と共同で重金属汚染企業に関する調査を実施。9000社以上の企業を対象に調査を行い、閉鎖231社、生産停止641社に及ぶ処分をした。

今後の方針について、周部長は「環境保護部は今年6月末までに重金属汚染に対する総合防止計画をまとめ、実施について国務院の承認を得る予定である。同時に総合防止計画実施に対する検査方法も制定する」と語っている。(翻訳・編集/HA)

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