北京・ソウル間4時間半の海底トンネル構想、北東アジアの一大経済圏の夢―中国

Record China    2009年12月12日(土) 7時1分

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11日、中韓海底トンネルプロジェクトの韓国側の責任者が、同プロジェクトの構想について中国メディアに明かした。北東アジアの一大経済圏形成を目指す大プロジェクトだ。写真は山東省威海市。

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2009年12月11日、中韓海底トンネルプロジェクトの韓国側の責任者で京畿(キョンギ)開発研究院の趙応来(チョ・ウンレ)副院長が、同プロジェクトの構想について中国メディアに明かした。広州日報の報道。

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趙氏は両国間の貿易が拡大し、旅客と貨物の運送システムを向上させる必要性を説いた。韓国の高速鉄道(KTX)と中国の高速鉄道との連結も視野に入れる。

中国と渤海・黄海をはさんで対岸に位置する韓国北西部の京畿(キョンギ)道では、08年初頭から海底トンネルの建設プロジェクトについて検討、今年4月には政府へ案を提出した。韓国国土海洋部では現在、「北東アジア経済共同体のための中韓海底トンネル基礎研究」と題した調査を行い、候補路線の地形・地質・設計と施工方法・環境などのデータを翌年4月までに完成させる方針。中国・山東省交通科学研究所の許雲飛(シュー・ユンフェイ)研究員によると、このプロジェクトは92年に同氏が起案したもので、韓国側の動きが積極的になったのは李明博政権が発足してからだという。

前出の趙氏の試算では、総工程には15年(うち10年が建設工事)、建設費用は約7000億人民元(約9兆円)がかかると見ている。候補路線は4本。中国側はいずれも山東省威海市、韓国側は仁川(インチョン)広域市・同市瓮津(オンジン)郡・京畿道華城(ファソン)市・同平澤(ビョンテク)市のいずれかを結ぶルートとなる。両岸とも水深が浅いため、人口島を設置してそこへ出入り口を置き、そこから橋を渡って上陸する構造が仮想されている。また、中間地点にも人口島を設置し、リゾート開発する計画も。このトンネルに鉄道が開通すれば北京〜ソウル間(1366km)がわずか4時間半で移動できる。さらに、20年来の懸案事項となっている博多〜韓国・釜山(プサン)間の日韓海底トンネルと鉄道開通が実現すれば、北東アジアの一大経済圏が形成されることになる。

予想される経済効果は、韓国側に1026億ドル、中国側に1333億ドル、日本にも76億ドルで合計2435億ドル(約21兆5800億円)。建設費を大幅に上回る利潤を見込んでいる。ただし、両国間ではまだ正式な協議には至っていないという。(翻訳・編集/愛玉)

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