<日本人が見た中国>水が合わない上海!浄水器ビジネスも花盛り

Record China    2009年10月21日(水) 20時38分

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「水が合わない」とはよく言ったもので、日本人にとっては上海の水道水はストレスだ。老朽化した水道管の汚れにも原因があり、残留塩素も高いというのだが、とにかく浄水器は生活必需品なのである。資料写真。

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日本で中小企業コンサルタントを務めてきた経験を生かそうと、中国に腕試しにやってきた36歳の私。いきなりの単身赴任を決め込んだが、中国・アジアのマーケット開拓を目指し、長期スパンでこの地に根を下ろそうと決めた。上海へ来て1か月あまり、午前中は中国語を猛勉強。午後は友人の経営するIT会社で業務に携わる毎日である。

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日本の友人から「水が変わり、新しい土地で大変でしょうが、頑張ってください」とのメールをいただいた。確かに「水が合わない」とはよく言ったもので、本当にその通りである。上海の水道水は川の水のような生臭さがあり、バスタブに湯を張ったりすると、色が少し茶色味を帯びているのがわかる。老朽化した水道管の汚れが原因とのことであるが、残留塩素も高いという。最初はあまり気にならなくても、生活のあらゆる場面で感じる水質の悪さは、じわじわとストレスを高めていく。髪は洗うごとにバサつき、洗濯した衣服は乾くとゴワゴワになる。

そんな生活を3週間ほど続けた頃、私はついに浄水器の導入を決断した。上海で浄水器は生活必需品だと判断したからである。取扱業者を調べてみると、目下の上海はどうも浄水器販売の過当競争となっているようだ。日系も中華系もかなりのメーカーがしのぎを削っている。販売方式はレンタル形式と購入形式に分かれ、風呂・シャワー用、洗濯用、洗面所用などの部分設置のほかに、家をまるごと浄水するメニューもある。

私は幸運なことに日本への帰国が決まったご家族から浄水器を譲り受けることができた。フィルター交換が必要だったので、設置工事も含めて業者の人に来てもらった。日系大手メーカーの代理店であったが、約3000件の顧客のうち半分は中国人だという。利用者は若い女性とお年寄りが多いそうだ。高齢の親を気遣う子供夫婦が購入するらしい。やはり、ローカルの人たちも水が悪いことは承知しているのだ。それでも、上海の浄水場から提供される水道水はここ数年で格段に水質が良くなったそうだ。さらに、翌年の上海万博に向けて、各所水道管の取替工事が急ピッチで進められているという。将来の水質改善が楽しみである。

さてさて、到着したばかりの浄水器をさっそく利用してみた。なんとなく水がやわらかく感じる。シャワー後の爽快感も格段に上がり、髪はサラサラだ。洗濯物は柔軟剤のやさしい香りが漂い、フワフワで気持ちよい。そうそう、これが本来のあるべき都市生活なのである。(30代男性/生産、物流現場カイゼン研究会勤務)

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