国産アニメはなぜ、日米作品を超えられないのか?―中国メディア

Record China    2009年6月10日(水) 17時49分

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8日、中国ではマンガ・アニメ産業が熱い視線を浴びているが、先進国の日本やアメリカに追いつくのに必要な創造性や人材育成などで難題を抱えていると伝えられた。写真は09年4月、浙江省杭州市で行われた第5回中国国際アニメ・漫画フェスティバルの会場。

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2009年6月8日、国家の文化面における実力指標として、マンガアニメ産業は中国政府と関連業界から熱い視線を浴びているが、マンガ・アニメ先進国の日本やアメリカに追いつくのに必要な創造性や人材育成、知的財産権保護などの面で多くの難題を抱えていると伝えられた。南方人物週刊の報道。

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記事はアメリカおよび日本のアニメーション業界における仕組みを紹介し、国内業界との差を浮き彫りにした。

アニメ製作会社・河南華豫兄弟動画影視制作有限公司の林波(リン・ボー)社長によると、アメリカではアニメ作品にはクオリティ別に細かい等級づけがされており、その等級に応じて規定価格で作品を販売するシステムになっている。そして、作品販売そのもので資金回収と利益の享受が実現できる仕組みが成り立っている。つまり、クオリティの高い作品を制作した場合、販売価格があらかじめ見えているために充分な予算をとり、じっくりと制作に専念することが可能となる。一方、中国では作品内容の如何にかかわらず、アニメ作品は非常に安く買いたたかれるのが通例であるため、良質な作品を生む土壌がない。

さらに、日本はアニメ作品を制作する前にコミック本を発行するのが慣例。コミック本で成功したものだけをアニメ化するわけだから、失敗のリスクが非常に低い。なおかつ、DVDや書籍、キャラクターグッズなど関連商品の販売までをもパラレル進行して利益を上げる。これに反して中国では、まずアニメ作品ありき。放映開始後に人気が出なければ悲惨であるし、関連商品が市場に出回るころには、すっかり海賊版に占拠されている状況だ。

さらに、中国産アニメの弱点については、1)創造性の欠如、2)人材の欠乏、3)ターゲット層の狭さなどが指摘された。中国の故事や文化に素材を取ったアメリカ映画「ムーラン(98年)」や「カンフーパンダ(08年)」が、優れたクリエイティビティやアレンジ力を発揮して世界的なヒットを飛ばした点や、日本に三国志を題材とした漫画やゲームが無数に存在し、長くヒットを飛ばしている点からも、素材に恵まれながらそれを生かしきれない中国業界の「宝の持ち腐れ」が見えてくる。(翻訳・編集/愛玉)

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