<レコチャ広場>横浜開港150周年、西洋文化伝来で「篤姫」の生き方は可能に?―日本

Record China    2009年6月1日(月) 10時27分

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6月、レコードチャイナのライターによる個人ブログ「全人類の中国分析2」は、横浜開港で最も大きく変化したのは、人々の生き方だと指摘した。写真は横浜開港150周年に合わせて横浜で開催された第50回世界卓球選手権大会。

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2009年6月、レコードチャイナ・ライターによる個人ブログ「全人類の中国分析2」は、横浜開港による日本人の生き方の変化を論じた。

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■華僑やチャイナタウンも主役!横浜開港150周年イベント―日本

http://www.recordchina.co.jp/group/g31832.html

今年、1859年(安政6年)の開港・開国から150周年を記念して、横浜ではさまざまなイベントが開催されています。

日本にとって、この150年前に起こった出来事は、非常に大きな意味をもっています。

天皇・皇后両陛下が5月31日、横浜市で開かれた「横浜開港150周年記念式典」に出席され、天皇陛下が「この地が我が国のために果たした役割には誠に大きなものがありました」と挨拶された、と報じられました。

私は「我が国のため」という言葉にどれほど深い意味が込められているのか、考えずにはいられませんでした。

150年前を境に、日本は西洋文化を受け入れ、国のあり方と人々の生活が一変しました。

身分制度、政治形態、軍事、医学、産業など、変わったものを挙げればきりがありません。

しかし一番大きな変化を私たちは忘れがちです。それは、「個人が大切にされるようになった」ということです。当然ながらこれは個人の責任が重くなることも意味しました。

昨年NHKで放送された「篤姫」を覚えておられる方も多いでしょう。

篤姫は、もともと薩摩藩の分家の出身でありながら、薩摩藩主島津斉彬の養女、公家の近衛家の養女を経て、江戸徳川宗家13代将軍家定の正妻になり、150年前の幕末・明治維新当時、倒幕運動のさなか徳川宗家を守るという使命を全うした女性でした。

ドラマでは、政治に利用され、その運命に翻弄されながらも、受け身に生きるのではなく、自分で生き方を決め、天が自分に与えた役割を生き抜こうとしたその人生が感動的に描かれています。

個人が、自分の人生を切り開く。

家や国に自分の命運を任せるのではなく、自分の意思で、自分の使命に生きる。

それは、開国以前には、非常に難しかったことだと言わねばなりません。

西洋文化とはキリスト教文化です。

神道の神は「加護の神」、キリスト教の神は「契約の神」です。ですから、古来の日本では自然の采配に従って流れに任せて生き、西洋では絶対的存在である他者と向き合い、自分を鏡に映しながら生きていくことになります。「篤姫」に日本文化のすばらしさを再発見したのは私だけではないと思いますが、彼女の生き方は、開国後伝来した西洋文化の影響を多分に反映しています。そして、私たちもそのように生きることができます。

その西洋文化を受け入れる始まりとなったことこそ、天皇陛下が言われた「我が国のために果たした役割」だったのだと思います。

■「全人類の中国分析2」は中国ニュースを材料に、情報を正しく解読することの大切さを伝える、あるレコードチャイナ・ライターのブログ。Livedoor Blogに掲載。

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