乱開発懸念で輸出規制論が台頭=日米ハイテク産業支える中国のレアアース―全人代代表

Record China    2009年4月1日(水) 11時51分

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2009年3月、全国人民代表大会代表・周洪宇氏は中国でのレアアース(希土類)が乱開発されており、さらには輸出されて日米の兵器開発に利用されていると警告した。写真は01年に撮影された四川省のレアアース違法採掘現場。

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2009年3月31日、中国商報は全国人民代表大会(全人代)代表・周洪宇(ジョウ・ホンユー)氏のインタビューを掲載した。周代表は中国でのレアアース(希土類)が乱開発されており、さらには輸出されて日米の兵器開発に利用されていると警告した。

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レアアースは携帯電話やレーザーディスク、風力発電機やハイブリッド自動車のモーターなど幅広い分野で応用できるため、産業界からの需要が非常に高い。周代表によると、新たな発明の6分の1はレアアースを必要とするもの。中国は世界全体の埋蔵量のうち54%を占めている。

しかし現在は無秩序な開発が続き、採掘現場での回収率も国営で60%、民間で40%と極めて低効率の状態にある。また世界需要を大きく超えて生産しているため、価格も低水準にとどまっている。周代表は乱開発がこのまま続けば、20〜30年で中国のレアアースは枯渇すると危機感を見せる。

またこうして生産されたレアアースは軍事産業にも多く使われている。迎撃ミサイルとして知られる米国のパトリオットミサイルにはレアアースの一種であるバナジウム、ネオジムが使われている。米国のM−1戦車、F−22戦闘機の生産にもレアアースは欠かせない。中国との領土問題を抱える日本、韓国。台湾問題での最大の脅威である米国の戦闘力が中国のレアアースに支えられるという皮肉な現状があると指摘、「レアアースの生産及び輸出の厳格な規制を求める建議」を発表している。(翻訳・編集/KT)

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