性差別を助長?韓国ソウル市のポスターがまた物議

Record China    2018年4月6日(金) 23時30分

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5日、ソウル市の福祉政策ポスターが「性差別的」と物議を醸している。ソウル市は昨年にも、米ニューヨークに掲載するPRポスターに韓服を着た女性が胸元の結びひもに手を当てる様子の写真を掲載し「女性の体を商業化している」との批判を受けていた。写真はソウル。

2018年4月5日、韓国・ハンギョレによると、ソウル市の福祉政策ポスターが「性差別的」と物議を醸している。ソウル市は昨年12月にも、米ニューヨークに掲載する観光PRポスターに韓国の伝統衣装を着た女性が胸元の結びひもに手を当てる様子の写真を掲載し「女性の体を商業化している」との批判を受けていた。

記事によると、ソウル市は先月29日、地下鉄の駅構内やバス、街頭などに「1982年生まれ、キム・ジヨン」「1993年生まれ、イ・ジンウク」「1967年生まれ、チョン・ジファン」などのキャッチコピーで始まる政策ポスター5種類を掲載した。各世代別に市が支援する政策を知らせるためのもので、「出産」「育児」「経歴断絶(※結婚や育児などで職歴に空白期間ができること)」「就業差別」「男女差別」に苦しむ女性の人生を描いた小説「1982年生まれ、キム・ジヨン」をモチーフにしたとされている。

しかしこのポスターに対し「小説の趣旨と異なり、育児=女性、求職=男性というように男女の役割を決めつけ、結果的に性差別を助長している」と指摘する声が上がったという。女性が主人公の「1982年生まれ、キム・ジヨン」のポスターには新婚夫婦への住宅供給や国公立保育所の新設などの内容が盛り込まれている一方、男性が主人公の「1993年生まれ、イ・ジンウク」のポスターには青年手当や青年の賃貸保証金支援、青年雇用センターなどの政策が盛り込まれているそう。

それだけではなく、女性をモデルにしたポスターにはピンク色、男性をモデルにしたポスターには青色が使われていることも波紋を呼んだという。指摘を受け、ソウル市は「企画意図とは異なるが、一部のポスターが韓国社会の伝統的な性役割を固定化させるという懸念に共感する」とし「当該コンテンツを修正する」と述べたとのことだ。

これを受け、ネット上ではさまざまなコメントが寄せられている。「色もそうだし、細部まで性役割の固定観念に忠実。すごい性差別」「男性のポスターでは仕事を紹介してるくせに、女性のポスターでは育児を強調」「本をちゃんと読んだ?ソウル市の職員は本のタイトルをただの流行語程度に思ってるんじゃない?」「小説では女性が経験する経歴断裂と性差別、結婚・出産・育児など女性の繰り返されるシステムを描いている。それなのにポスターでは保育園やベビーシッター、住宅供給?」など非難の声が大半を占めている。

しかし、一部の女性ユーザーからは「女性の私からしたら、どれもそんなに問題があるとは思わない。ただ、もっと広いマインドで新しいアプローチをしたらよかったかもね」「私は働きながら子育てをしているけど、このポスターがなんでそこまでたたかれるのか分からない。いくら男女平等といっても、男性が子どもを産めず母親になれないのと同じように、育児は女性が気を配るしかないと思う」など擁護の声も上がった。(翻訳・編集/松村)

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