土壌汚染による穀物被害、年3000億円以上―中国

Record China    2008年6月19日(木) 9時46分

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18日、中国では土壌汚染が非常に深刻な状態で、重金属汚染などによる穀物の被害が年間200億元(約3000億円)以上発生している。写真は山東省工業地域前の農地。

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2008年6月18日、「南方日報」の報道によると、中国で拡大を続けている汚染現象は、水質汚染や空気汚染だけでなく、土壌汚染も非常に深刻な状態で、重金属などによる土壌汚染によって毎年1000万トン以上の穀物が減産となり、これ以外にも毎年1200万トン以上の穀物が汚染され、合計で少なくとも200億元(約3000億円)の損失が発生している。このため環境保護部では、「土壌汚染の防止と改善に関する意見」を発表し、汚染の防止と改善に努めるとともに、2015年までには関連法規を整備し、公布したいとしている。

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中国における土壌汚染に関するデータはまだ完全に整備されておらず、汚染された耕地の面積は、総耕地面積の5分の1にあたる3億ムー(約2000万ヘクタール)という説から、1億5000万ムー(約1000万ヘクタール)と言う説まで様々だが、工業密集地区や鉱山地区周辺、都市部周辺などではすでに相当深刻な状況にあることは間違いない。

こうした状況の中、環境保護部では「土壌汚染の防止と改善に関する意見」を公布し、当面の対応案を提示している。この「意見」によると、土壌や地下水を汚染した企業や組織または個人が責任を持って回復するものとし、企業や組織が合併や組織変更などによって「消滅」してもその責任を免れることは認められず、債権債務を受け継いだ企業または組織が引続き回復の責任を負うものとしている。

また、環境保護部では各地の国土資源局と協力し、2010年までに土壌汚染に関する全面調査を完了するとともに、土壌汚染の観測ネットワークを確立し、2015年までには関連法規を整備し、公布したいとしている。(翻訳・編集/HA)

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